iPhone 8で「総務省指定」の刻印なくなる。理由は?


iPhone 7 / Plusで賛否両論のあった「総務省指定 MIC/KS」の刻印。これがiPhone 8 / Plusで消えていることはご存知でしょうか。「Designed by Apple in California Assembled in China」の印字も無くなり、よりすっきりした見た目になりました。

そもそもなぜiPhone 7 / Plusには「総務省指定 MIC/KS」と刻印されていたのでしょうか。

その理由はFeliCaにあります。iPhone 7 / PlusがFeliCaに対応したことで、電波法が定めるところの「高周波利用設備」の「誘導式読み書き通信設備」に該当するように。このため、当時の制度では本体表面の見やすい箇所に「総務省指定 第X号」「MIC/KS」と表示することが求められました。

iPhone 8 / Plusも引き続きFeliCaに対応します。にもかかわらず、なぜ「総務省指定」の刻印がないのでしょうか。その理由は2017年4月17日付けで告示された、電波法施行規則の改正にあります。

この改正により、総務省指定刻印の「電磁的表示」が可能になりました。

この「電磁的表示」とは、認証マークをソフトウェア的に画面上に表示できさえすれば、本体への刻印を省けるというもの。技適などでもすでに導入済です。iPhone 8 / Plusではこの法改正により、総務省指定刻印をソフトウェア表示で済ませられるようになったわけです。

前モデルのiPhone 7 Plus(国内版)に刻印されていた総務省指定の刻印


iPhone 8 / Plusでは「設定>一般>認証」の項目に電磁的表示されている


左がiPhone 8 Plus、右がiPhone 7 Plus

そのほか、iPhone 8 / Plusでは「 Designed by Apple in California Assembled in China」の刻印も廃止に。材質がアルミからガラスに変わったこともあり、iPhone 7 / Plusからの乗り換えでも十分に所有欲を満たせるほどには、外観の印象が変わっています。

(更新:9/21/20:00)初出時「電波法の改正」としていましたが、正しくは「電波法施行規則の改正」でした。訂正しお詫び申し上げます。

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