米デビュー戦で6度目の防衛に成功した井上尚弥【写真:Getty Images】

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メキシコ人選手が挑戦権を持つWBC王者、タイ地元紙「イノウエとの対決を好んでいる

 ボクシングのWBOスーパーフライ級で6度目の王座防衛に成功した井上尚弥(大橋)は、次なる標的について世界の注目が集まっている。IBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)陣営が名乗りを上げる一方、激突が待望されるWBC王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)陣営は「メキシコ人よりも日本人の方が弱点が多い」とし、井上の方が組み易しと分析しているという。タイ地元紙「バンコクポスト」が報じた。

 井上が華々しい米デビュー戦を飾った同じスタブハブ・センターでニカラグアの英雄ゴンザレスを倒し、初防衛に成功したソールンビサイは母国タイに戻ると、我が世の春を謳歌していた。

 タイ官邸に赴き、プラユット首相を表敬訪問。ゴンザレス戦でノックアウトしたパンチを首相が再現し、ソールンビサイが右ストレートを受けるなど、独特な祝福を受けたという。

「彼のパンチでアゴが砕かれそうになりました。本当に強烈で、ちょっと痛かったです」とリップサービスまで展開した30歳の王者はキャリアで44勝4敗1分け、40KOを記録。そして、ソールンビサイの次戦に大きな注目が集まっている。

「私の陣営ではメキシコ人よりも日本人の方が多いと話している」

 フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)がカルロス・クアドラス(メキシコ)に3-0で判定勝ちを収め、ソールンビサイ挑戦権を獲得。順調にいけば、エストラーダを迎えることになるが、タイの王者は「The Monster」の異名を持つ井上を挑発するような発言に出ている。

「私の陣営ではメキシコ人よりも日本人の方が弱点が多いと話している」

 ソールンビサイはこう語ったという。記事では「シーサケットは誰も恐れないが、イノウエとの対決を好んでいると語っていると報じている」と報じており、陣営はエストラーダよりも、井上の方が組み易しと分析しているとようだ。

 井上自身はツイッターでソールンビサイとロッカールームでベルトを肩にかけながらガッツポーズを決めた2ショット写真を掲載。「残り少ないスーパーフライ級での戦い。。形を残してバンタム級に転向したい。。さぁどうする!!!」と胸中をつづっている。

「極上のファイト」とファンが待望するモンスター対シーサケット戦の統一戦。マッチメークはどんな進展を見せるのだろうか。