昨季はバルセロナ戦で2ゴールを挙げるなど、出色のパフォーマンスを披露した乾。スペイン3年目への意気込みを語ってくれた。写真:徳原隆元

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「スペインで本来の自分を取り戻せた」――。エイバル所属の乾貴士はいま、プレーする喜びに包まれているという。

 昨季のリーガ・エスパニョーラ最終節では、バルセロナを相手にカンプ・ノウで衝撃の2ゴールをマーク。6月のキリンチャレンジカップのシリア戦、ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦では、2年2か月ぶりとなる日本代表復帰も果たした。
 
「(スペインでの生活は)これまでのサッカー人生で最も充実した2年でした。エイバルに移籍できて本当に良かった。メンディリバル監督を含め、すべての人に感謝しています」
 
 もっとも、3ゴール・2アシストという昨季の成績には満足していないという。
 
「納得はしてないですよ。パフォーマンスはそこまで悪くなかったと自負していますが、ゴール数が少なすぎました。カンプ・ノウでバルサを相手に2ゴールを奪えたのは自分の財産になりましたし、日本人初というのも嬉しかったです。でも、もう終わった試合のこと。これからは来季のことを考えたいです」
 
 そして迎える、スペインでの3年目。目に見える結果を残すのが目標だ。
 
「ゴール、アシストともに5は奪いたいです。また一からポジション争いが始まるので周囲に負けたくない。監督は僕を絶対的な存在として扱いはしませんが、少しでも評価を上げられるように結果を残したいです」
 
 さらに、J1・18節を終えた時点でJ1の首位を走る古巣、セレッソ大阪への想いも語ってくれた。
 
「セレッソのことは大好きです。日本に帰る時はセレッソへ復帰する時だと、自分の中では決めています。オファーがあればの話ですが(笑)。オフの期間には必ず練習に参加させてもらっています」
 
 今オフもかつてのチームメイトから刺激をもらった乾は、さらなる成長を期し、スペインでの新シーズンを心待ちにしている。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)