『逃げるは恥だが役に立つ』公式ホームページより。

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テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の10話で、新垣結衣演じる森山みくりがセリフで使った「やりがい搾取」という言葉が、「これはブラック企業に聞かせてやりたい!」とTwitterで話題になっている。

「やりがい搾取」に断固反対する森山みくり


みくりが真野恵里菜演じる親友の田中安恵に連れられ、商店街の作戦会議に参加した時のこと。商店街のために、全く関係のないみくりが「ファーマーズ・マーケット」の開催を提案。すると、その手伝いをボランティアとして依頼されてしまう。そこにみくりが一席ぶった。人の善意につけ込み、労働力をタダで使おうとする行為は“搾取”だ、と語るみくり。「友達だから」「勉強になるから」「あなたの為だから」と、正当な賃金を払わない“やりがい搾取”を見過ごしてはいけないと、断固反対する姿勢を見せた。

このみくりの言葉にTwitter上では、「精神論が蔓延するブラック企業に聞かせてやりてぇー!」「技術を商売道具にしてる職人さんを、便利屋扱いして食い潰す企業の『あるある』だなwww」「マジでみくり姉さんに、ブラック企業相手に講演会開いてもらいたい!」「“やりがい搾取”か…。私もされた憶えがあるなー」「今の社会問題に、上手く斬り込んでいく『逃げ恥』ナイス!」と、大いに盛り上がっている様子だ。

社会に蔓延する“やりがい搾取”


元々“やりがい搾取”という言葉は、社会学者の本田由紀が自身の著書『軋む社会---教育・仕事・若者の現在』(河出書房新社)の中などで使ったもの。企業側が仕事に対するやりがいを報酬として置き換え、労働者を安い賃金で働かせるという意味の言葉だ。「自己成長」や「やりがい」という謳い文句で人材を集め、正当な賃金も払わず酷使することが昨今問題となっている。