マンガは「とにかく意味がわからなくておもしろいもの」を作れる。これを証明した漫画家、吾妻ひでおの新作『カオスノート』は、一コマとして意味がないマンガです。全部のコマが日記調になっており、必ず吾妻ひでお本人が登場しています。「○月○日散髪に行った」「○月○日そそぎ込まれる」「○月○日額に切手を貼って首から宛先をぶら下げ、ポストの横に座っていた」淡々と描かれる日常は、一つとして日常ではありません