広い意味で同業かつ似たような規模のA社とB社は、新規事業に対する経営者の態度と検討体制が対照的だ。アイディアマンであるA社の経営者は事業ネタを色々と思いつくので、優秀な部下を担当者に選んではプロジェクトを興させ、その企画を詰めて事業に育てるよう命じている。役員にも新規事業と新製品をどんどん開発するよう叱咤激励し、その成果を人事評価にも取り入れると公言している。お陰でA社の企画担当者たちは常に幾つかの新