裸の女性が真っピンクに染まった水に浸かりながら、こちらを凝視する衝撃的なアルバムジャケットを、サブカルの聖地といわれる中野ブロードウェイの「タコシェ」という小さな本屋で見つけたのは2012年の梅雨入り前のことだった。大森靖子さんのミニアルバム「PINK」は、すでに始まっていた彼女の快進撃を感じさせる、あまりにも圧倒的な存在感を放っていた。ピアノやギターの弾き語りというシンプルな音楽でありながら、歌詞はとて