対馬でまた韓国人窃盗団に仏像が盗まれる 「倭寇が強奪?」、勝手な理屈、本当は転売目的
対馬でまたしても韓国人の窃盗団に仏像が盗まれるという事件が起こった。今回は通報を受けた対馬南署が厳原港から出国しようとしていた韓国人4人を窃盗の疑いで逮捕し、仏像を取り戻した。もし2012年10月のように盗まれた仏像が韓国に渡ったとすればどうなったかわからない、とネットでは胸を撫で下ろし、歓喜の声を上げる人が出た。
韓国が仏像を返さないのは「もともと韓国のもの」「倭寇が盗んでいったもの」などといった理由からだという。今回の窃盗事件でも韓国メディアには「対馬には韓国の国宝級の仏像が多い」などといった持論を展開しているものもある。
韓国の窃盗団を予想し厳原港に張り込んだ
対馬南署によれば、窃盗事件が起こったのは14年11月24日午後2時ごろで、寺に隣接する保管庫の鍵が壊され盗まれたとの通報を受けた。仏像盗難があった12年以降は警戒を強化していて、今回も韓国の窃盗団の犯行ではないかと予想し、ただちに韓国航路がある厳原港に張り込んだ。午後4時ごろ韓国に出国しようとしていた4人に職務質問し、9世紀の新羅時代のものとされる高さ約11センチの市の有形文化財「誕生仏」を発見し、4人を逮捕した。同じ寺のものと思われる大般若経の経典も持っていたという。4人の中には自称僧侶もいて、うち2人は犯行を否認しているという。
「前回も国や県指定の文化財であり、今回は市の文化財ということから事前に計画しピンポイントで狙ってきたのだろう」
と対馬南署では話している。
なぜ対馬で仏像の窃盗が続くのか。12年の仏像窃盗犯らは、その後、韓国内で仏像の購入者を探し回っていたことがわかっており、営利目的の転売を狙っていたとみられる。今回の事件についてはまだ警察が捜査中だが、朝鮮日報の14年11月25日付電子版には「警察の調査で、犯人は自分の行為は韓国査察が知っていることだ、と明らかにした」とか、「対馬市地域には新羅〜高麗時代などの韓国の国宝級の仏像が多いことが分かっている」などいった記述もある。
12年に奪われた2体の仏像はいまだに返ってくる気配はない。中央日報の14年11月18日付け日本語電子版によれば、13年9月に当時の文化体育観光部長官が日韓文化相会談で「盗難略奪文化財は返還すべきだ」と発言したところ国内世論の叱責と非難を受けた、と書いている。倭寇が強奪したものだから戻さないでもかまわない、という意見が勝ったということらしいが、なんともおかしな話だ。
市や国の管理に委ねるしかない可能性も出始めた
対馬のある寺の住職に話を聞いてみると、寺の仏像を盗むなどといった行為はあり得ないのに、それが2回も続くというのはまったくもって信じられない、と語った。大陸から渡ってきた仏像は多いがそれは「渡来仏」と呼ばれ、深く高い意識で大切にされてきた。9世紀ごろに渡って来たものは、新羅との友好関係、そして文化交流によって実現されたもの。このことは韓国の仏教関係者なら誰でも知っている事実であり、その仏像を盗んだり売ったりしていることに頭を抱えているはず、という。
また、日本が交流していたのは当時の新羅などであり、今の韓国が「もともとは自分たちのもの」という事に非常に違和感があるとも。もし当時の新羅の人々が今回の仏像問題を目の当たりにしたらどれだけ驚くだろう。これからも韓国の窃盗団による仏像の窃盗が続くようならば、
「重要な仏像に関しては、市や国の管理に委ねるしかないということになるのかもしれないし、そうならないように願うしかない」
とこの住職は話している。