庶民のための、ドバイ旅行術！10万円でドバイを旅してみた【お土産編】
この夏、筆者は航空券、宿泊費もすべて込みで、10万円で楽しんでくるという無謀な旅に挑戦してみた。
■【手配編】はコチラ
■【渡航編】はコチラ
ドバイには税金がない＆絶対外さないお土産スポット
最初に懸念していたのはお金の問題。宝石やハイブランドが立ち並び、 大金持ちを相手にしたもの以外は存在しないんじゃないか、という心配をしていた。 結論から言うがドバイは物価が安い上に、税金がないのだ。 たとえば500mlのお水のペットボトルは50円程度で買えてしまう。さらに日本で言うところの8パーセントの上乗せ消費税を気にする必要がないのだ。 一番はじめに空港で買った水を手にして、それに驚いた。
早速、地元のコンビニのお菓子コーナーに向かった。日本でもおなじみのスナック菓子やチョコバーが並んでいる。パッケージがいずれも、アラビア語の表記になっておりローカル色抜群。味は日本と同じなので外す事は少ないが、パッケージの意外さで思いのほか受けがいい。ローマ字以外の外国語表記の国は、効果抜群だ。1つ50円から200円程度で買えるので、地元スーパーやコンビニのお菓子売り場は、お土産購入の鉄板だ。
しゃれのわかる上司には、更にひねりの利いたお土産で対応したい。空港の中で本や小物を売る雑貨店があれば、そのグッズが手に入る確率は高い。
予想通り、空港の売店にそれはあった。アラブ諸国のパスポートの表紙を刻印した厚手のパスポートケースだ。日本では透明なカバーをパスポートにかぶせて使うタイプが多いが、
海外にはパスポートの表紙のデザインが印刷されたケースが定番だ。
それ自体がかなり厚手で、色も実物に近いデザインになっている。1冊700円ほどするが作りもしっかりしている。中東を中心に欧米やアジアの国々約20カ国以上のデザインが揃っている。残金で、UAEとカタールのケースを購入した。パスポートサイズの手帳を中に入れれば、かなり人目を引くアイテムになる。これでほぼ手持ちの現金を使い果たし、そのまま帰国便に搭乗した。
ちなみに、UAEパスポートそっくりの手帳を、上司は飲み会の席でよく小ネタに使っている。
ねらい通りだ。
旅の季節と工夫：夏のドバイは意外とおトク？
今回旅したのは現地が夏の盛りを迎える時期だった。日本と同じくドバイも6月から9月は最も暑い季節を迎える。日中の外気温は35度を超すため、正午から午後にかけては、町なかを歩くことは厳しいくらいの暑さだ。外に居ても5分とたたずに、カフェに駆け込むことになる。市場や市中の店舗は夕方まで休憩していることも多い。夏の観光は時間配分を考え、午前の早い時間と陽の傾き始めた夕方以降に町の散策を計画し、暑い日中はホテルで休息したり涼しいモールの中で時間を使ったりするなど、時間配分の工夫が必要だろう。
しかし、そのようなテクニックを駆使しさえすれば、夏のドバイは高級リゾートホテルの料金がぐっと下がって非常にオトクな時期。時間を上手に使えば「高級ホテルに宿泊したものの、観光ばっかりで全然味わえなかった!」というようなガッカリもなくせそうだ。
また、日本が冬から春を迎える11月から4月頃はドバイでも過ごしやすい季節となる。日本の初秋のような気温で、日中も町歩きにも適した清々しい気候となる。旅行のベストシーズンとなるため、ホテルや航空券も若干値段がアップする。
予算と各パートのウェイトの置き方によって、旅行する時期を決めると良いのではないだろうか。
ドバイの印象：物価も安くて治安も良い！
たった2日間だったがドバイの印象はがらりと変わった。「全てのモノが高そう」だと話していた友人には、「生活物価はざっと日本の70%ぐらいだった」と教えてあげたい。「治安が心配」という友人には「日本と変わらなかった」と言うつもりだ。イスラム教の国のため、アルコールの提供が決まった場所に限られておりアルコールに絡む犯罪が少ない。また、テロや誘拐と言った危険は今の所ほとんど心配なさそうだし、旅行者を狙ったスリやひったくりに関しても、ヨーロッパの主要な観光地の方がよほど注意が必要だと思う。
この環境のバックグラウンドとしては、なんといっても外国人訪問者の数だろう。昨年、日本を訪れた外国人の数が1,036万人。一方、ドバイは埼玉県ほどの大きさで220万人が居住、年間1,100万人を超える外国人が訪れる街。ドバイは外国人の訪問によってまわる経済構造となっており、旅行客の安全・衛生の確保は国の最優先事項なのだ。
英語が比較的通じるので買い物が容易、テーマパークでは決して味わうことの出来ない歴史の重厚感、異国情緒あふれる喧騒。その上、治安が良い。日常から離れた時間を快適に過ごしたい、という希望はすべて叶う国なのではないか。
ドバイには、探せば高級品もたくさんある。中東の金融センターとして世界中からの資金が集中した事もあり、町並みは発展している。お金を持ってリゾートやモールに行けば、一流の高級なサービスや商品を手に入れる事も出来るが、それはドバイのある一面にすぎない。
ドバイはセレブの為だけの高級リゾートではない。旅人がそれぞれの予算とスタイルで安心して楽しめる、誰でもウェルカム！な国なのだ。（岸田浩和）
