「温朝食」で1日をスタート

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企業が無駄な残業防止のため朝の始業時間を早めたり、ビジネスパーソンの間で「朝活」が流行ったりと、朝の限られた時間の有効活用が重視され始めた。そこでパフォーマンスを高める要素として注目されているのが朝食だ。以前朝食を抜く生活が問題視されたせいか、欠食率は減少傾向にある(厚生労働省「国民健康・栄養調査」)が、今度は朝食の「質」の見直しに注目が集まっている。

「冷朝食」は寝起きだるさ引きずる

冷たい飲食物だけでは「本来の朝食の役割のひとつである体温上昇がうまく行われない」として、温かい食事の摂取を推奨する情報サイトが「温朝食ラボ」だ。人間の体温は1日のうち朝の4時から8時に最も低くなるが、「冷朝食」では寝起きの体のだるさを引きずってしまうという。「温朝食」が、活発に1日を過ごすために欠かせない、体温の維持や生活リズムの調整に貢献するとしている。

確かに朝に温かい飲み物をとるだけで、頭がすっきりした感じがする。「温朝食ラボ」では杏林大学医学部精神神経科学教室・古賀良彦教授の監修のもと、脳波を調べて温かいスープが脳機能に与える影響を分析した。

30〜40歳代の健康な女性6人を対象に、頭皮上128部位の脳波の動きを測定。水と温かいスープ、水と冷たい牛乳を摂取した時のアルファ波への影響などを調べた。その結果、温かいスープを摂取すると頭がすっきりして、脳が円滑に働く状態になることが判明したという。

古賀教授は

「温かいスープ摂取直後から、アルファ波が広範囲で出現したことは、脳が円滑に働いている状態を示します。また、朝から温かいスープを摂取すれば、脳がいわば"スタンバイOK"の状態になり、午前中から勉強や仕事、家事がはかどりやすくなるといえるでしょう」

とコメントしている。

寒い朝は、温かい食べ物や飲み物を1品加えた「温朝食」で、その日を活発に過ごせそうだ。