魅力的な料理写真を撮るコツは?

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料理の写真を撮って、SNSやブログに載せたことがある人は多いと思う。だが、本当においしそうな写真を撮るのは案外難しいもの。自分で作った料理なら、撮影の腕に加えて、盛り付け方もカギになる。料理の写真をさらにおいしそうに見せるコツは何なのか?

先日、アメリカ生まれの写真キュレーションサービス「Pinterest(ピンタレスト)」が、料理レシピの検索サイト「楽天レシピ」と料理ブログのポータルサイト「レシピブログ」とともに、3社のユーザーを対象にしたフードスタイリングを学べるイベントを開催。これに筆者も参加し、料理上手なブロガーさんたちに交じって、あれこれ聞いてきた!

イベントには、スタイリストの大谷優依さんと料理人の後藤しおりさんが、講師として登壇。料理のスタイリングや写真のコツを教えてくれた。ポイントをまとめて紹介しよう。

1.色を入れすぎない
スタイリングの際、いろいろな色を入れすぎると、ごちゃごちゃしてしまいがち。料理の色合いだけでなく、クロスやカトラリーなど周りの色ともバランスをとろう。

2.器の選び方
料理のバックグラウンドも考えて、料理に一番似合う皿を選ぶようにしたい。たとえば、同じ“煮物”でも、田舎の煮物か、都会風にアレンジされた煮物かによって、器のテイストは変わってくるはず。器は一般的に高価なので、数をそろえるのが難しいが、比較的、広い用途に使えるのは、白で雰囲気のあるお皿。民芸品屋さんなどではリーズナブルで味のある海外のお皿が見つかることもある。クロスで雰囲気を変えるのもおすすめ!

3.写真を撮る角度
一般的には料理は斜め45度前後から撮ることが多く、雑誌などでは生活感を出したいときなどによく使われる。下の写真は筆者の盛り付けを斜め45度あたりから撮ったもの。

一方、真上から撮るとスタイリッシュな雰囲気が出る。どちらがよい、ということはなく、何を見せたいかで決めるとよい。真俯瞰(まふかん)で撮る場合は、真ん中を意識したり、平たくしたり、盛り付けにも工夫を。以下は後藤さんの盛り付けを真上から撮ったもの。さすがのセンス!

4.必要があれば撮影後に加工
Pinterestなどに写真をアップして公開する前には、さらに美しく見える加工もしたい。余計なものが写っていたらトリミングをしたり、色味を調整しよう。ちなみに後藤さんは、複数のカメラマンから薦められて、「VSCOcam」というアプリを愛用しているそう。次の写真は、3.の写真から、上下の不要な影をトリミングしたもの。

イベントでは参加者もそれぞれ後藤しおりさんの料理をその場でスタイリングし、撮影会をおこなった。参加して改めて感じたのは、本当に料理写真は盛り付け次第だなあということ。同じ食材や料理を使っているのに、お皿や盛付け方がちがうだけで、まったく違う料理になる。とくにアメリカから来日していたPinterestチームの作品などはオリジナリティにあふれ、後藤さんも目からウロコの様子だった。参加者のさまざまな盛り付け例は、こちらで見ることができるので、アメリカチームの斬新な作品も探してみては。

いろいろな楽しみ方ができるPinteretだが、イベントの講師を務めた2人は仕事にも使っているそうで、大谷優依さんは、ホームページの代わりに自分のポートフォリオとしてPinterestのページを活用。ブータン料理店で働いた経験も持つ、後藤しおりさんはPinterestに“ブータン”カテゴリを作り、仕事で必要なファイルをボードにしているそうだ。なお、Pinterestの詳しい使い方は「Pinterest とは?」にある。また、今回イベントを共に開催した楽天レシピやレシピブログにはPinterestのピンボタンが組み込まれているので、サービスの併用も便利。

素敵な料理写真が撮れたら、さっそくアップしてみては?
(古屋江美子)