『世界でいちばん役に立つ!「目安」の早わかり便利帳』ホームライフ取材班 (編)/青春出版社

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お酒が抜けるまでどのくらいの時間が必要だろう? ひと玉買ってしまったキャベツの保存期間は? ゆで卵は何分ゆでればいいのだろう? などと、気にはなるが調べるほどのことでもないので「だいたいこんなもんか」とざっくりした感じで済ませていることは、きっと日常ですごく多い。

でも、もしお酒が抜けるまでの時間を知っていたら、二日酔いにならないように気をつけることができるし、車を運転する人は逆算して前日に飲む量を調整することができる。キャベツの保存期間を知っておけば、「そろそろ食べ切らなきゃ!」とひと玉をおいしい間に食べきれるかもしれない。卵のゆで時間を知っておけば、半熟でも固ゆででも温泉卵でも、自分の思いのままだ! そんな“目安”を知っておけば、少し生活が変わるような気がする。

そんな日々の暮らしの中に役立つたくさんの目安を集めた書籍『世界でいちばん役に立つ!「目安」の早わかり便利帳』が出版された。こちらに紹介されている目安の数は150以上! お金、料理、健康・美容、季節や教育まで幅広い内容となっている。

本書によると、お酒が抜けるまでの時間は日本酒1合なら3時間。キャベツは冷蔵庫で保存するなら1週間で、半熟卵をつくりたいなら水からゆでて沸騰後3〜5分が目安である。

ページを開くと、細かな説明は書かれておらず、パッと大きく数字が書かれているので、知りたかったことがサッと頭に入ってくる。本書の担当編集者の福田さんによると、ビルや劇場などでよく見かける“非常口の案内表示”を目標にしたという。「あそこまで情報をそぎ落として、かつ誰が見ても一発で理解できる、しかもなんとなく愛きょうがある、そんな作りにこだわりました」

家に一冊置いてあると便利な本書にはたくさんの目安が紹介されているが、情報収集が大変だったのでは?
「目安を集めるのはそんなに難しくはありませんでしたが、そのなかから『実はこれを知りたかった!』『こんな目安があったのか!』『以前からの悩みが解決した』と思っていただけるものを見つけ出すことのほうが大変でした」
本書で紹介されている以上の“目安”候補があり、そこから厳選されたものが掲載されているのだろう。福田さんの苦労のおかげで、私も「知りたかったのはこれこれ!」というものがたくさん見つかった。

さらに活用方法も伺ってみたところ、「ちょっと不安になったり、悩んだりしたときに、手に取っていただければと思います。いままで適当だったり、勘に頼ったり、不安を感じながら行っていたことが、確信を持って行動できるようになります」と答えていただいた。また暮らしの中で「確実に失敗が減ります」とのことだ。

最後に、本書で紹介されている目安をいくつか挙げてみる。
・高速道路の渋滞20キロの所要時間は?
・アルコールの適量とは?
・老後に必要な生活費は?
・揚げ物をするときの最適な温度は?
・お風呂で疲れを癒やす温度と時間は?
・コーヒーの蒸らし時間は?
・シャワー20分で使う水の量は?
・一般家庭の離婚の慰謝料は?
・お墓の管理料はいくら?

あなたの暮らしに役立ちそうなものがあればぜひ、手にとって読んでほしい。
(上村逸美/boox)