蝶の国の女王ヘレナを演じた江角マキコ
 - 写真:高野広美

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 劇場版アニメ『映画はなかっぱ 花さけ!パッカ〜ん♪蝶の国の大冒険』にゲスト声優として参加した江角マキコが、アフレコのエピソードに加え、「叱るときはドカンと叱る」など、独自の子育て論を明かした。

 本作で江角が挑んだのは、主人公はなかっぱの冒険で重要な役割を担う蝶の国の女王ヘレナ。荒廃してしまった王国の再建と、息子との心の擦れ違いという問題に立ち向かう、気高く勇敢なキャラクターだ。

 「女王らしい威厳を出してほしいと監督さんに言われたので、ご希望に沿うようにやったんですけど、やまびこ村(はなかっぱの暮らす村)という言葉が言いづらくて、自宅で何度も自主練習をしてから挑みました」と笑顔で振り返る江角。NHK Eテレで放送中のアニメ「はなかっぱ」は、「以前から子どもと一緒に観ていたお気に入り番組」とのことで、今回の劇場版のゲスト声優もかなり楽しんでいたようだ。

 女王であり子どもを持つ母親でもあるヘレナと同様に、「仕事と子育ての両立は本当に難しい。どちらもおろそかにはできないのに、これでいいのだろうか? という思いがある」と打ち明ける江角だが、「考え過ぎるのはよくないので、家の中では力を抜く時間を持つようにしている」とのこと。子育てに関しては、「くどくどと感情で怒ることはしないけど、叱るときはドカンと言うので、『怒ると怖い』とよく言われます(笑)」と自らの母親ぶりを明かしつつ、「お母さんが子どもを叱った後に『言い過ぎてごめん』なんて謝らない方がいい。母親は子どもに物事を教える存在なのだと、威厳をもって伝えるべき」と持論を熱く語り、世の母親たちにエールを送った。

 ちなみに、江角は他人の子どもにもわが子と分け隔てなく接するそうで、「この間、知人の子どもが親に甘えて自分では歩かなかったので、『歩きなさい!』と叱り飛ばしました(笑)」と、いかにも彼女らしいエピソードを披露。愛情があるがゆえの厳しさを持つ江角は、誇り高き女王ヘレナの声優を務めるにふさわしい男前な女性なのである。(取材・文:斉藤由紀子)

『映画はなかっぱ 花さけ!パッカ〜ん♪蝶の国の大冒険』は4月12日より全国公開