妊娠発覚から15時間後に出産、お腹の膨らみは手術の影響と勘違い。

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米国のある女性は先日、お腹が膨らむ異変に気付き、病院で診察を受けることにした。以前、病気で腹部の手術をした経験があった彼女は、その影響ではないかとの私見を医師に話し、診察してもらったそうだ。ところが、彼女を検査をしてみると、お腹の中には赤ちゃんがいることが判明。しかも、すでに臨月を迎えているという切迫した状況で、医師はすぐに帝王切開による出産準備が始め、その日の夜遅くには元気な女の子が誕生したという。

米紙ジャクソンシチズン・ペイトリオットやニューヨーク・デイリーニュースなどによると、無事出産を果たしたのはミシガン州ジャクソンで暮らす44歳の女性、リンダ・アクリーさん。2月8日の朝、腹部の膨らみを感じた彼女は病院へと足を運んだ。実は彼女、2年前に壊死性筋膜炎という感染症を患い、腹部に手術を行っていた。このときは昏睡状態が1週間続き、医師からは命を落とす可能性も指摘される危険な状態に。ただ、そんな難局もなんとか乗り越え、幸いにして現在は無事に回復している。

しかし、この手術のときに「胃の筋肉が一部取られた」というリンダさん。以来、神経の働きによって腹部の筋肉が勝手に収縮するようになったそうで、振り返れば胎動だったのかもしれない体内での動きも、まさか赤ちゃんによるものだとは思ってもいなかったという。また、以前から生理が不規則だったこと、さらに高校で知り合い24年前に結婚した夫マイクさんとの間に子どもはおらず、出産経験がなかったこと、そして体重の増加や痛みも感じなかったことなど、複合的な要因もあり、彼女は妊娠に気付かないまま“その日”を迎えてしまった。

2度の検査が行われた結果、彼女はすでに妊娠40週以上と判明。医師は帝王切開による出産を決め、リンダさんはまさかの出産準備に追われる事態となった。そしてその日の夜遅くに体重約4,560グラムという大きな女の子、キンバリーちゃんを出産。リンダさんは何の準備もないまま初めて母親となったが、神様に感謝の気持ちを捧げたそうだ。

一方、思わぬ愛娘出産を迎えた夫マイクさんは、「普通なら赤ちゃんが生まれるまで準備期間があるのに、私は15時間しかなかったよ」とコメント。すぐに親戚や知人らに妊娠と出産報告を行ったものの、当然ながら“寝耳に水”の周りも「冗談だろう」と誰も最初は信じようとしなかったという。それでも結婚から24年、ずっと子作りに励みながらも結果が実らず、不可能だと思っていた娘の誕生を、リンダさんは心から喜んでいる。

2月11日には退院し、3人での生活が突然始まった一家は、娘の世話に加えて、家の中を子どものための場所に変えるのに大忙しだったそう。そんな家族に、親族や近所の知人、企業からは服やベビーカーなど多くの援助を寄せられ、周囲の助けも受けながら、夫婦は待ちに待った家族の幸せを存分に味わっているようだ。