新人に求めることという調査で、いつも上位にくる「主体性」と「コミュニケーション能力」。これらの真意、企業が新人に対して本当に求めていることを考えた。

『新入社員に求めること』というテーマで、人事やビジネスパーソンを対象とした調査が昔からよく行われるが、どれを見ても、「主体性」「コミュニケーション能力」が上位の定番で、実行力・遂行力・働きかけといった職場での行動に関することがこれに続く。時代が変わっていく中で、『新入社員に求めること』は本当に変化しないものだと思うが、考えてみれば、これらは新人に求めることというよりも、組織で仕事をしていくのであれば、階層や職種に関わらず共通して求め続けられる大切なことだ。

主体性だから、自分の意思で判断したり行動したりすることだが、若手と課長と部長と経営幹部では求められる主体性のレベルは異なる。担当する分野や責任が大きくなると、意思を持てなくなったり、判断に躊躇したりするようになる人は多い。コミュニケーション能力についても同様で、表現力が問われるようになり、言葉の重みも増してくるし、報連相も複雑で戦略性が必要な場面が多くなる。主体性もコミュニケーション能力も、組織で働く上では、難しい課題としてずっと悩み続けるような類のことであって、新人だけに求められることではない。


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