女装子だけが入れる図書館
今まで、何回か取材をしたことがある。“女装したい人のための通販サイト”だったり、“男性のための女装メイク講座”などを。「女装子(じょそうこ)」という言葉があるが、その嗜好は確実に世間に浸透してきているようだ。
そして、この施設も目新しい。東京都台東区に居を構えるのは、その名も「女装図書館」である。
ここはその名の通り、「女装子」や「男の娘」や「MtF(性同一性障害)」、そして女性のみが入場できるスポット。お気をつけ頂きたい。女装をしない男性は、原則的に入館不可な施設です。
そんな事言われると、気になる。入れない場所だからこそ、その秘密を知りたい。どんな図書館なのか? そこで特別に、私も入館させていただきました! 女装して行ったわけではないので、あしからず。
まず到着すると、そこはマンションの一室でした。インタホンを押すと、「ハ〜イ!」と出て来てくれたのは綺麗な女性……、ではない。この方は、同館のスタッフ。女性ではなく女装子です。
そして中に入ると、図書館というよりはまったりとした休憩スペースになっている模様。みんなでお喋りをしながら、本を読んだりお菓子を食べたりして思い思いの時間を過ごしている。
「なぜ図書館という形態をとっているかというと、単純にスタッフが“本好き”というのがあります。また、私が実際に司書の資格を持っているというのも理由です」(同館代表・辰木ひかるさん)
ところで、どうしてこのような施設を開館しようと思ったのか?
「家で女装してお出かけできる人は良いのですが、そうでない方にとって女装する場所がなかなか無いという現状があります。あと、交流できる場所もあったらいいなとも、以前より考えていました」(辰木さん)
女装サロンなどもあるが、そういう場所は利用料も高値だという。また、女装と言うとどうしてもクローズドな雰囲気だと取られやすいので、そのイメージを払拭するために図書館として場所を構えたのが、1年半前であった。
そして気になるのが、女性も入館OKという同館のルール。実際、女性もここに来館するのだろうか?
「女装好きの彼氏に付いて来る彼女さん、もしくは女装する男の子を好きな女性が来館されることが多いです」(辰木さん)
また、メイクやファッションの情報交換が女性とできるからこその、このルールでもあるようだ。
そして、図書館にふさわしい取材もしていきたい。ここには、どのような本が多く揃えられている?
「半分くらいは女装関係の本になっています。残りは普通のマンガ本や小説です」(辰木さん)
私もチラッと見せていただいたが、特に人気なのは有名な女装のマニュアル本。この本では、メイクやファッションに関して詳しく解説してあった。例えば腕の筋肉や骨格の隠し方、女子に見える仕草や声の出し方など……。まさに“女装の指南書”!
ちなみに、同館の蔵書数は約1000冊。女装関係以外の書籍もイッパイあるな……。
他にも、この施設には「女装ガイダンス」というサービスがあるという。これは女装の仕方がわからない人にスタッフが付いて行き、化粧品や洋服を一緒に買ってくれるというもの。その後、メイクのアドバイスなどもしてくれ、これで女装を一通り体験することができるようだ。
なるほど。そういえばこの図書館は、リビングと図書室とメイク室で構成されているように見える。要するに女装する人にとっての“居場所”という捉え方が、最も適当なのかもしれない。
そんな幅広い過ごし方ができる「女装図書館」には、どの辺の年齢層の方が多く来館するのだろうか?
「20〜30代の来館が多いのですが、幅は広いです。つい最近なんですが、今までの最高齢である70代の女装初心者の方もいらっしゃいました」(辰木さん)
若い世代で言うと、同館に来てここで卒論に勤しむ女装大学生もいたという。いやぁ、本当に幅広い! ちなみに同館のルールとしては、15歳以上(中学生不可)であれば利用可能だそうです。
そんな「女装図書館」の開館時間は土日祝の14〜22時。入館料は、15〜29歳が1,000円で、30歳以上が2,000円。開館時間中の途中外出は何度でも可能とのこと。
とにかく、友達の家に遊びに行く感覚だとお考えいただきたいです。その家にある本を読んだりしながら、ダラダラする。女装する人たちのために作られたオープンな“居場所”が、この「女装図書館」でした。
(寺西ジャジューカ)
そして、この施設も目新しい。東京都台東区に居を構えるのは、その名も「女装図書館」である。
ここはその名の通り、「女装子」や「男の娘」や「MtF(性同一性障害)」、そして女性のみが入場できるスポット。お気をつけ頂きたい。女装をしない男性は、原則的に入館不可な施設です。
そんな事言われると、気になる。入れない場所だからこそ、その秘密を知りたい。どんな図書館なのか? そこで特別に、私も入館させていただきました! 女装して行ったわけではないので、あしからず。
そして中に入ると、図書館というよりはまったりとした休憩スペースになっている模様。みんなでお喋りをしながら、本を読んだりお菓子を食べたりして思い思いの時間を過ごしている。
「なぜ図書館という形態をとっているかというと、単純にスタッフが“本好き”というのがあります。また、私が実際に司書の資格を持っているというのも理由です」(同館代表・辰木ひかるさん)
ところで、どうしてこのような施設を開館しようと思ったのか?
「家で女装してお出かけできる人は良いのですが、そうでない方にとって女装する場所がなかなか無いという現状があります。あと、交流できる場所もあったらいいなとも、以前より考えていました」(辰木さん)
女装サロンなどもあるが、そういう場所は利用料も高値だという。また、女装と言うとどうしてもクローズドな雰囲気だと取られやすいので、そのイメージを払拭するために図書館として場所を構えたのが、1年半前であった。
そして気になるのが、女性も入館OKという同館のルール。実際、女性もここに来館するのだろうか?
「女装好きの彼氏に付いて来る彼女さん、もしくは女装する男の子を好きな女性が来館されることが多いです」(辰木さん)
また、メイクやファッションの情報交換が女性とできるからこその、このルールでもあるようだ。
そして、図書館にふさわしい取材もしていきたい。ここには、どのような本が多く揃えられている?
「半分くらいは女装関係の本になっています。残りは普通のマンガ本や小説です」(辰木さん)
私もチラッと見せていただいたが、特に人気なのは有名な女装のマニュアル本。この本では、メイクやファッションに関して詳しく解説してあった。例えば腕の筋肉や骨格の隠し方、女子に見える仕草や声の出し方など……。まさに“女装の指南書”!
ちなみに、同館の蔵書数は約1000冊。女装関係以外の書籍もイッパイあるな……。
他にも、この施設には「女装ガイダンス」というサービスがあるという。これは女装の仕方がわからない人にスタッフが付いて行き、化粧品や洋服を一緒に買ってくれるというもの。その後、メイクのアドバイスなどもしてくれ、これで女装を一通り体験することができるようだ。
なるほど。そういえばこの図書館は、リビングと図書室とメイク室で構成されているように見える。要するに女装する人にとっての“居場所”という捉え方が、最も適当なのかもしれない。
そんな幅広い過ごし方ができる「女装図書館」には、どの辺の年齢層の方が多く来館するのだろうか?
「20〜30代の来館が多いのですが、幅は広いです。つい最近なんですが、今までの最高齢である70代の女装初心者の方もいらっしゃいました」(辰木さん)
若い世代で言うと、同館に来てここで卒論に勤しむ女装大学生もいたという。いやぁ、本当に幅広い! ちなみに同館のルールとしては、15歳以上(中学生不可)であれば利用可能だそうです。
そんな「女装図書館」の開館時間は土日祝の14〜22時。入館料は、15〜29歳が1,000円で、30歳以上が2,000円。開館時間中の途中外出は何度でも可能とのこと。
とにかく、友達の家に遊びに行く感覚だとお考えいただきたいです。その家にある本を読んだりしながら、ダラダラする。女装する人たちのために作られたオープンな“居場所”が、この「女装図書館」でした。
(寺西ジャジューカ)