「kokeshi popポップでカワイイこけしの世界」は3月2日(金)〜12日(月)まで渋谷パルコミュージアム(渋谷パルコ パート1 / 3F)にて開催。入場料は無料。また、4月6日(金)〜4月23日(月)に名古屋パルコでの巡回が決定!

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3月2日から、渋谷のパルコミュージアムにて「kokeshi popポップでカワイイこけしの世界」展が開催される。

「え、こけし?」
「なぜ今?」
そう思う人もいるかもしれない。「こけし」といえば、日本に伝わる木製の人形玩具で、お土産品のイメージが強いのではないだろうか。私の家にも子どもの頃から、なにげなく玄関に置いてあったけれど、とくに気にしたことはなかった。

でも一昨年、アトリエサイトで、デザイン・ユニット「COCHAE(コチャエ)」さんを取材した際のこと。彼らが趣味で集めている、たくさんのこけしをみせてもらい、こけしのイメージが変わってしまった。実をいうと、「こけし」にはそれまでちょっと不気味なイメージさえ持っていたのだが、いろいろな表情やサイズ、味わいがあり、まさに、この「kokeshi pop」のタイトルにもあるように、ポップでカワイイ! ということが、よくわかったのだ。

そして今回、パルコミュージアムの広報の方に、この展示を企画した意図について尋ねてみると、こんな回答をいただいた。

「東北6県が主な産地の伝統こけしは系統別に実に様々な表情を持っており、ポップでカワイイ魅力があります。この日本の伝統こけしの魅力を、従来のこけし愛好家だけでなく若い世代にも広く伝えたいと思います。この展覧会はこけしをはじめて手にする人にも「知る」「作る」「集める」…といった、こけしの楽しみ方を知ってもらい、少しでもこけしに興味をもってもらえればと思い企画しました。また本展の販売の一部を被災地へ寄付することにより、こけしを通した東北支援につながればと考えます」

たしかに、こけしの主な産地は、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島の東北6県。工人(こうじん)と呼ばれる職人さんによって、ひとつひとつ手づくりされている「こけし」は姿、形が大きく11体系にわかれているという。その違いを知ると、また楽しみも広がりそうだ。そして被災地支援にもつながるのなら、それはまた嬉しいこと。

そんな「伝統こけし」はもちろんのこと、期間中、限定オープンするショップでは、「リサイクルこけし」や、こけしをモチーフに取り入れたTシャツやバッグ、ぽち袋、ハンカチなど、かわいいオリジナル雑貨も販売される。

また、『コドモノクニ』の童画で知られる武井武雄氏も「こけし」のコレクターだったそうだが、今回は彼が手がけた貴重な刊本作品の一部も特別展示されるというので、そちらも楽しみ。

さらに「こけし」の実演販売やワークショップなどイベントも目白押し。ぜひ、この機会に「こけし」の魅力に触れてみてほしい!
(田辺 香)