このラーメンが、フルマラソン完走を応援する。

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気の合う仲間とお酒を飲みに行き、勢い余って朝帰りに。こういうパターンがすごく多いのだが、自宅へ戻る道中でジョギングランナーとすれ違うと、思わず自分を顧みたくなる。最近、自分は体を動かしているのか? 家と居酒屋の往復になってないか?
特に最近、各メディアで頻繁に目にする東京マラソンについての報道。そういえば、学生時代の「マラソン大会」も開催は冬季だった。いよいよ、本格的なマラソンシーズン到来というわけだ。

そこで登場するのが、このメニュー。「麺屋武蔵 神山」(東京都千代田区)が2月11〜26日までの期間に提供する『力漲(チカラミナギル)味噌ら〜麺』は、42種の材料を使用した“フルマラソン完走を応援するラーメン”である。

ちなみに同店、昨年の夏に『走快麺(そうかいめん)2011』なる期間限定の“ランナー向けラーメン”を発表しており、マラソンとの関わりは、以前より深い。
そして前回と同様、このラーメンを企画したのは「ラフィネ ランニングスタイル」(ランナー向けコミュニケーション施設)のランニングアドバイザー・木村ヤスト氏である。
「神山さんとコラボするにあたり、ウインターシーズンにおけるランナー向けラーメンを展開したいと当初より考えておりました」(木村さん)
東京マラソンも間近な今、まさにグッドタイミング!

ランナーではないのが面目無いですが、このメニューを私も実際に注文してみました。どんなパワーが、体に宿るのだろうか? 体験するしかないだろう。
まず目の前に出された『力漲味噌ら〜麺』からは、野菜の香りがプンプンと! そして、本当に色鮮やか!! 赤、緑、黄、パープル……。なるほど、見るからにヘルシーだ。そして、野菜の味が香ばしい。
「普通のラーメンは具材を一緒に炒め、それをそのまま麺に乗せることが多いと思います。しかしこのラーメンでは、素材に合った調理の仕方をしているんです」(木村さん)
生は生で、焼くものは焼き、煮るものは煮て……、そんな手間をかけている。この香ばしさは、グリルした野菜による効果であった。いやあ、めっちゃ美味いなぁ!

そして、食材について。特に、どんなものがパワーとなるのだろう?
「私自身のパワーフーズでもあるんですが、イチオシは生姜です。レース前の風邪は、ランナーにとって厳禁ですから……」(木村さん)
マラソンにおける大敵は、ケガよりもまず「風邪」が挙げられるという。木村さん自身、レース前に風邪を引いて出場できず、もしくは無理を押してフラフラ状態で出走するもフルマラソンを途中棄権、という経験が数度あったそう。それを防ぐのが、身体を温める生姜なのである。

勿論、他の食材もパワーチャージに作用するものばかり。42.195キロを走り抜くために、42もの食材が用いられている。
しかもこのラーメンではグリル野菜の他に煮物がトッピングされており、そこには豚バラ肉や豆類、きのこ、根菜類が入っているとのこと。ビタミンB1や鉄分、アミノ酸や食物繊維などの栄養を、煮物から存分に摂取することができるというわけだ。
「味噌もアミノ酸なので筋疲労を遅らせ、筋疲労が出た場合にも修復させる役割を果たします」(木村さん)
もう、食べても食べても現れる豊富な具材たち。しかも、玉こんにゃくやブロッコリー、厚揚げなどラーメンにはあまり使用されない食材が新鮮なインパクトだ。

また、このラーメンの一番の特徴はスープである。鶏ガラや豚足などの肉のダシに、かつお、いりこ、サバなどの魚介のダシを合わせ、八丁味噌、赤味噌、白味噌の3種類の味噌をブレンド。このコクの深いスープによって、体を内側から温める。
事実、このラーメンを食べると体中がポカポカに! ランナーの体調管理にも効果的だろう。底の方には柚子も待ち受けているだけに、是非とも飲み干していただきたい。

そんなこのラーメン、実際にランナーに人気のメニューとなっているのか?
「場所柄もあり、ビジネスマンの方が注文されることが多いです。平日15時から(土日祝日は11時から)お出しする1日15食限定のメニューなんですが、およそ1時間半で売り切れてしまうことも多いです」(麺屋武蔵・矢都木さん)
それはそれでアリだろう。ハードワークなビジネスマンのパワーチャージに活躍しているのだから!

「私は選手時代、朝は品数を多い食事を心がけ、お昼は大体麺類でした。炭水化物がメインで、しかも素早くエネルギーチャージができるラーメンを食べることも多かったです」(木村さん)
マラソンとラーメン、昔から親和性は高い。そして東京マラソンも目前のこの時期、非常にタイムリーなラーメンとも言えるのではないか。
(寺西ジャジューカ)