福島原発事故以降、これまで一般家庭には全く馴染みのなかった放射能測定器「ガイガーカウンター」を買い求める人が増えていて、いろんな場所の計測結果を掲載するツイッターやブログ、動画サイトをよく見かけるようになってきた。
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最近、ガイガーカウンターを購入した人の書き込みを見ると、東京電力が事故後のメルトダウンを認めた一件が発端になったのか、
・2ヶ月前にさんざん放射能を浴びていた事を、後から知らされてもどうする事も出来ない
・有事を迅速に公表しない政府、東電の隠蔽体質への徹底的な不信感が購入動機です
・今まで信じていたものが信じられなくなり、心が乱されています
などのコメントが目立つ。どうやら、日々募る政府や東電への不満と不信感が最近のガイガーカウンター購入に大きく影響していそうだ。
何にすがって何を信じてよいか分からない状況の中で、さらに、放射性物質という目に見えないものから身を守らねばならないのだから、
・もうこうなると、一家に1台ガイガーカウンターが必要になる
ガイガーカウンターは学校や職場や町内会に1台くらいは準備すべき
・野菜売り場にガイガーカウンターを置いて、安全ですって言ってほしい
と、生活に関わるあらゆる場所に確かな情報を求めたくなるのは当然の流れ。ガイガーカウンターを独自に設置する自治体や企業も増えているようだが、情報に惑わされることなく行動するためにも「今、自分に必要なもの」と感じている人は多そう。また、
・スマートフォンにガイガーカウンター機能を実装して欲しい
ガイガーカウンター付き腕時計が届いた!
なんてコメントもちらほら。安心して住める国という観点からすれば、あまり望ましくないことだけど、今後は、放射能測定機能を搭載したいろんなアイテムが登場するんじゃないだろうか。
ところで、実際にガイガーカウンターを入手した人がどのように活用しているのかというと、冒頭の通り情報として発信している人もいれば、
・窓を開けるのも換気扇回すのもガイガー見ながら。数値が上がってきたら即閉め切る
・ベランダの排水口付近は数値が突出していたため、直ちに除染作業を実施
 水で洗い流した後の放射線量は一気に10分の1まで低下し、目に見えた成果が得られました
・ガイガーと風向きをチェックしてれば、政府発表などアテにせずとも異変を知る手がかりに
と、ブロック対策や除染に役立てている人も。一方で、精度の高さ(正確さ)を問う意見も少なくないが、大半は「参考」「目安」として受け止めている様子。驚くほど数値が高くなければ一安心できるという。

今のところ価格帯は5〜10万円あるいはそれ以上のガイガーカウンター。地域を、家族を、自分を守るために購入を考える人は、まだまだ増えるんじゃないだろうか。

(高宮真琴)

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