インタビュー:西野名菜「ロックを歌いながら踊ったらいいんじゃないか」
――プロフィールに好きなアーティストで、StingとBette Midlerってありますけど、リアルタイムじゃないですよね?
西野:そうですね、結構幅広く選んじゃったんですけど(笑)。Bette Midlerは多分、楽曲も「The Rose」の方が有名だとは思うんですけど、小学生の時に「FOR THE BOYS」という映画を観て。戦争の慰問に行く、ステージでの彼女がすごく素敵だったので、そこから歌にもすごく興味が出て。元々は映画がすごく好きなんですけど、映画で歌を知ったり、サントラにすごく興味を持ったりしたのもあって。あと、親が映画と音楽が好きで、THE POLICEとかを聴いていたので。――好きな映画のジャンルはありますか?
西野:映画もちょっと引かれちゃうぐらいオタクなので、何でも観るんですけど、白黒映画も観ます。「West Side Story」とか「A Chorus Line」とか「Cabaret」とかミュージカルも結構観ますし、戦争映画も観ますし。最近は結構、実話の映画にハマりますね。――今こうしてデビューを迎えて、こういう歌が歌いたいとか、こんなアーティストになりたいというイメージはありますか?
西野:それが結構、影響されたアーティストを目指してる所があって。Bette Midlerはダンスというスタイルではないんですけど、彼女のステージングにはすごく憧れていて、いつもお客さんを受け入れているステージなんですよ。すごく感情的に自然に涙が出るような歌を歌う人で、女性としてもシンガーとしてもすごく大きい人だと思うんです。その壁が無いステージというのには、最終的に自分もそういう風になりたいというのがあって。他にもステージングではJustin Timberlakeを尊敬していて。色々な見せ方があって、踊りながら歌う所もそうですし、ピアノとかギターを弾きながらだったり、ステージの階段を下りる仕草とか、そういうさり気無い動きだったり、細かい所にすごくエンターテイメントを感じる所があるので。そういうのは自分も上手く採り入れたいなと思って。ライブをすごく楽しませられるようなアーティストになりたいです。――楽器は何かやられているんですか?
西野:今、ピアノとかギターを練習中です。そういう影響を受けて、ピアノとかギターを弾きながら踊ったり、スケートとか今までやってきたものもこれからどこかに活かせたらいいなというのはあります。――デビューシングルのタイトル曲を「Open your eyes」に決めた理由は?
西野:展開が何度もあって楽しい曲ですし、アップテンポで踊れて、サビもすごく覚えやすくて、すごくキャッチーだったので。元々100曲くらいあったんですが、ある程度絞った曲を何曲か歌詞とかも全部決めて録って、その中から選んだんですけど、「この曲しかないな!」って、みんな思って。――最初に「Open your eyes」を聴かせてもらった時に、J-POPでは「誰っぽい」と例えるのが難しくて、どちらかと言うと洋楽を聴くのに近い印象がありましたね。
西野:そうなんですよね。今までダンスだとR&Bとかヒップホップとか結構重い感じでやってきて、でもそれに合わせて歌ってる自分は全く考えてなくて。それで歌はロックが好きで、ずっと平行線でやってきたので。「RENT」というミュージカルでロックの曲を聴いたりしながら、「自分もロックを歌いながら踊ったらいいんじゃないかな?」というのはどこかで考えていて。ダンスも時々ロックの曲とか人が使わないような曲を使ったりはしていたんですけど、そういった意味で交差したというか一緒に混ぜてみて、この「Open your eyes」がしっくりきたという。――2曲目の「Let it go」では、ご自身で歌詞を書かれていますが、歌詞という形じゃなくても、文字を綴る作業は以前からされていたんですか?
西野:高校生の時からチョコチョコ書いてます。気持ちを整理する時にも書くと、悩みとか自分が今一番欲しいものとかが分かったりするので。でも、ストーリーを自分で想像してはいなくて、作詞がすごく得意なわけではなかったので。慣れるまで、自分が実際に感じたこととかを上手く詞にして、伝えていけたらいいなと思ってます。――今回、作詞の上で苦労したことはありましたか?
西野:私はすぐ英語にしちゃうんですけど、そこを日本語に直したり、色々アドバイスも頂いたりもしたんですけど(笑)。ちょっとした風景とか、抽象的なもの以外で「自分もこういう時ある」という共感を得るための詞って、すごく難しいなと思いました。あとは季節感が分かったり、そういう作詞がもっと出来たらいいなって。