アーセナルはアンリの後釜にアネルカを狙う<br>【photo by B.O.S.】

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 エースストライカー、ティエリ・アンリのバルセロナ移籍が決まり、アーセナルにとっては代わりとなる大物FWの獲得が急務となった。23日付のレキップ紙によると、ベンゲル監督がもっとも欲しがっているのは、同じフランス代表のニコラ・アネルカ(ボルトン)。

 アネルカにとってアーセナルはプレミア・デビューを果たした古巣。レンタル期間も入れて3シーズン目の1998-99年シーズンに17ゴール(35試合)をあげる活躍をし、翌シーズン、レアル・マドリーから引き抜かれている。奇しくもアンリはアネルカの後釜としてアーセナルに加入した1999-2000年シーズンに同じ17ゴールをあげ、プレミア・デビューの年を飾った。

 今季から所属するボルトンで11ゴール(35試合)と復調したアネルカは、イングランドのトップ4のクラブに移ることを希望している。攻撃陣が充実しているチェルシーとリバプールの可能性は薄く、残るはマンチェスター・ユナイテッドかアーセナル。マンUのファーガソン監督はアネルカに注目こそしているものの、「最優先」には挙げておらず、まだコンタクトをとっていない。

 レキップ紙によると、アーセナルはアネルカ以外のFWとして、カルロス・テベス(ウェストハム)やマイケル・オーウェン(ニューカッスル)を候補に挙げている模様。アドリアーノ(インテル)については、ベンゲル監督があまり乗り気でないと伝えられる。

 いずれにしても、エミレーツ・スタジアムの建設費で巨額の負債を抱えるクラブの現状にかんがみると、アンリ放出で得る移籍金(2400万ユーロ、チャンピオンズリーグ優勝で300万ユーロのインセンティブ)の範囲で複数の選手を獲得しなければならない。近く交渉が成立しそうな右サイドバック、バカリ・サニャについては、オセール(フランス)から1100万ユーロを要求されている。アネルカの移籍金は推定1500万ユーロ。アーセナルにとってはぎりぎりの選択を迫られることになる。