県内の最新「AI」事情 大学や企業で活用広がる【徳島】
わたしたちの生活に急速に浸透してきているのが、「AI」=「人工知能」です。
困りごとがあったら、スマホのAIに相談するという方も多いと思います。
そんな中、研究や産業といった最先端の分野では、AIはどのように活用されているのでしょうか。
県内の最新のAI事情を取材しました。
「AI」=「人工知能」。
その最大の特徴は人間の指示に従うのではなく、コンピュータが自ら学習、判断すること。
(記者)
「きょうの晩ご飯は何にしようか?」
(AI)
「寒い日なら鍋やシチュー。手早く済ませるなら、炒め物やパスタはいかがですか」
(記者)
「このように、われわれの生活に溶け込みつつあるAI。街の人はどう活用しているのでしょうか」
(記者)
「AI使ってますか」
(20代会社員)
「AI使っています」
「調べるの面倒くさいから、ホームページから探してきてみたいな感じで、使う時間がもったいない」
(10代学生)
「(学校で)レポート作る時に使っている」
「わからない問題聞く」
「はやい、パッと出してくれる」
「みんな使っている、使ってない人いないぐらい」
(70代会社役員)
「はじめは抵抗ありましたが、もう自然です。どうしても使わないと仕事をこなしていけない」
そんな中、県内でAI分野の最先端にいるのが、徳島大学です。
2020年にAIに特化したセンターを設立し、「AI教育」「AI研究」「AIの社会実装」の3つの分野で企業や行政と連携、産官学共同で徳島のAI先進化をすすめています。
(デザイン型AI教育研究センター・寺田賢治 センター長)
「こちらが、AIを活用した画像処理をメインにした研究室。学生が日々AIを使った研究をしている」
寺田賢治センター長の研究室では、より便利な暮らしやすい社会の実現を目指し、最新のAIを使った研究開発が進められています。
(記者)
「この研究は、どういう研究」
(徳島大学大学院・斎藤健伸さん)
「レンコン畑でドローンを走らせて、上空映像から幼虫の食べた後を検出する研究」
こちらはAIを使い、自動で虫の食害を検出する研究です。
県の農業支援センターと共同開発していて、より多くの食害が起こる場所に集中して農薬を散布することで、生産率向上や省力化を目指しています。
(徳島大学大学院・斎藤健伸さん)
「労力的にたいへん、(農家の)担い手が少なくなってくる、そういったものを機械で支援することで、担い手の負担を減らしたい」
こちらは、防犯カメラなどの映像から、AIが煙を自動検出する研究です。
民間企業との共同開発で、完成すれば火災警報器よりも早く煙に気づくことができ、迅速な初期消火をおこなえるようになります。
(徳島大学大学院・赤田和也さん)
「精度でいうと、わかりやすい煙だとうまくいくが、煙が遠かったり小さければ難しい」
まだまだ研究途上であるため間違いも多く、その都度、修正や微調整が必要だということです。
(徳島大学大学院・赤田和也さん)
「AIじゃない昔からのアルゴリズム(計算方法)だと、間違えた時に何で間違えたか結構明確」
「AIだと、何でそう判定したかわからないところが、たまにあるので、そこを改善するのが難しい」
(記者)
「いつごろから、こんなに教育にAIが入ってきた」
(デザイン型AI教育研究センター・寺田賢治 センター長)
「ここ4、5年急速に来た、(技術革新が)はやい」
「これまで半年かけてすごいプログラム作っていたものが、数週間で(AIの)深層学習のバージョンがあがることで解決できたり、(最新技術を)ずっと追いかけていないと取り残される」
この時期、鍋料理に欠かせない豆腐にもAIが。
阿南市でブランド豆腐「さとの雪」を生産している四国化工機の食品工場です。
(四国化工機 阿南食品工場・片寄 晃 工場長)
「こちらが新工場です」
(記者)
「すごい」
2021年に、約50億円かけて完成したこちらの新工場では、最新の技術で豆腐の製造から箱詰め、品質管理までを自動化しました。
生産性向上により、多い時には1日30万個もの豆腐を製造しています。
(記者)
「ここは何が行われている?」
(四国化工機 阿南食品工場・片寄 晃 工場長)
「豆腐の表面の写真を撮ってデータをサーバーに送り、AIが良品か不良品を判断して不良品をはじくようにしている」
「精度はかなり厳しくしていて、不良品はほぼ100%検出できる」
(四国化工機 阿南食品工場・片寄 晃 工場長)
「こちらが良品。こちら割れているのが不良品、この割れをAIで判定した」
(記者)
「ほとんどわからない」
(四国化工機 阿南食品工場・片寄 晃 工場長)
「割れの大きさに基準があり、その大きさ以上のものは、すべて排出されるようプログラムしている」
この会社が開発した、業界初の豆腐検品システムです。
AIで判定することで、これまで「8人」がかりで行っていた作業を「3人」まで省力化しました。
不良品は加工食品に再利用され、品質の安定化にもつながっています。
(四国化工機 生産企画管理グループ・若木 宏丈 グループ長)
「便利ですね、人手不足が深刻化している労務費削減につながり、非常に役立っている。(今後も)生産のさらなる合理化を進めていきたい」
まさに未来のテクノロジーとして一見、便利で万能にも思えるAI。
しかし、一方で街の人からは。
(10代学生)
「事実じゃないこともある。それがこわくて使っていない」
(80代)
「使っていない、自分の能力の範囲を超えている」
(デザイン型AI教育研究センター・寺田賢治 センター長)
「AIは万能ではないってことが一番わかってほしい。間違いを出すことがある、最後は人が確認することが一番大事、そこをおそれていると使えない」
「間違いがあるという前提で、人が間違うようにAIも間違えるので、そこにだけ注意して使ってもらえれば」
VTRにも登場した寺田教授は「包丁は料理にも使えるが、人を傷つけることもある。AIも同じ。おそれず使ってほしい」と話していました。
