関西将棋会館が移転、開館記念式典…かつて腕を磨いた藤井聡太竜王や羽生善治会長らが門出祝う
大阪市福島区から大阪府高槻市へ移転する関西将棋会館の開館記念式典が17日に行われた。
日本将棋連盟の羽生善治会長、藤井聡太竜王、谷川浩司十七世名人らがテープカットを行い、関西の新拠点の門出を祝った。(吉田祐也)
藤井竜王は棋士になる前の修業時代、愛知県から旧関西将棋会館に通ってプロ養成機関での対局をこなした。小中学校時代、棋士志望者と腕を磨いた大阪の将棋会館は思い入れのある場所だ。式典に先立ち、新会館からほど近いJR高槻駅で行われたセレモニーに出席し、「きた西口」の愛称は「将棋会館口」と発表された。
2021年に日本将棋連盟は関西将棋会館の移転を決定し、当時の同連盟会長だった佐藤康光九段が高槻市と合意書を締結するなどした。新会館建設は昨秋から始まり、地鎮祭には藤井竜王も参加した。建設祈願が行われてから約1年が経過し、お披露目の日を迎えた。藤井竜王は「新しい関西将棋会館を見るのは初めてです」と話した。
内装などがほぼ仕上がった17日はメディア向けの対局室内覧会が行われた。その後は、羽生会長と谷川十七世名人による「こけら落とし記念対局」も行われた。開館記念式典の後の宴会には、桐山清澄九段や豊島将之九段ら関西のトップ棋士が集まり、鏡開きなどが行われた。
旧関西将棋会館での公式戦の最終対局日は11月28日だ。新関西将棋会館での公式戦は12月3日から行われる。同日、1階のオフィシャルショップや道場もオープンする。