アジア株 香港大幅続落、対中強硬派ウォルツ「敵国と対峙すること恐れない」上海株反発、元安一服で

東京時間11:03現在
香港ハンセン指数   19645.23(-201.65 -1.10%)
中国上海総合指数  3432.35(+10.38 +0.30%)
台湾加権指数     22937.01(-44.76 -0.19%)
韓国総合株価指数  2452.25(-30.32 -1.22%)
豪ASX200指数    8166.10(-89.53 -1.08%)

アジア株は上海を除いて下落、米中対立激化懸念が重石。トランプ次期大統領は対中強硬派で知られるルビオ氏とウォルツ氏を起用するもようで、米国と中国の関係が今後数年間でさらに悪化する可能性が高い。ウォルツ米下院議員はきのう、トランプ新政権は同盟国との関係を緊密に保ち敵国と対峙することを恐れないと述べた。

豪州株は1.08%安。中国懸念で原油や鉄鉱石、アルミニウム、銅、ニッケルなど商品価格が総じて下落していることから、素材やエネルギー関連が大幅安となっている。アルコアは5.5%安、ミネラル・リソーシズは5.2%安、リオ・ティントは3.4%安。

豪財務相は米中対立を懸念しており、トランプ政権誕生で経済的打撃を受けると警告している。米国務長官の有力候補である対中強硬派のルビオ氏は以前、豪州に対し米英豪の安全保障「AUKUS」を通じて中国に対し強硬な姿勢を維持する必要があると発言していたこともあり、トランプ政権が今後、中国に対しさらなる行動を取るよう豪州に圧力をかける可能性がある。

香港株は大幅続落、約7週間ぶり安値をつけている。JDドットコムやテンセントホールディングス、シャオミ、美団、アリババ、バイドゥなどハイテク関連の下げが目立つ。自動車やカジノ、旅行、消費者サービス、不動産も総じて下落している。

上海株は小幅反発、元安一服でやや安堵感が広がっている。中国人民銀行は13日、元の中心レートを市場予想よりも400pips以上元高水準に設定した。このところ予想との乖離は小さかった。予想よりも大幅な元高設定を好感して人民元が対ドルで上昇している。ただ、時間稼ぎにすぎないだろう。トランプ政権誕生によりインフレ加速や貿易摩擦を受けドル高は今後も続く可能性。