前半、競り合う浦和の石原(中央右)、長沼(左端)と広島のアルスラン(右端)、加藤(中央左)=10日、埼玉

写真拡大 (全4枚)

 勝てば首位に再浮上だった広島は痛恨の3連敗。

 ほとんど一方的に攻め続けた前半、ゴールをこじ開けられず、逆に先手を取られた。だが、それ以上に反省すべきは、2失点目に至るまでの振る舞いだろう。

 中盤の川辺は「オープンになり過ぎると、難しい試合になる」と指摘した。0―1で折り返した後半、反撃に出る意識が空回り。前半圧倒していた時間帯に見られた出足の鋭さや球際での厳しさがなくなり、攻守が目まぐるしく変わる展開になると、スペースを簡単に与えた。10分すぎに被弾。浦和に割り切って守りを固める余裕を与えてしまった。

 湘南、京都に敗れた直近2戦に比べ、攻撃の迫力が一段と増していたことは前向きな要素。過去3度のJ1制覇を経験し、今季限りで引退する青山は「全部自分たちで乗り越えるだけ。優勝ってそういう感じ」。残り2試合、逆転を諦めない。