町田6戦ぶり勝利 奇跡の逆転優勝可能性残した 3バック変更ハマり快勝 黒田監督「これで吹っ切れてラスト2試合に」
「明治安田J1、町田3−0FC東京」(9日、国立競技場)
3位の町田はMF白崎凌兵(31)らのゴールでFC東京に3−0で快勝し、6試合ぶりの白星を挙げた。勝ち点63で首位の神戸とは4差。10日に神戸が東京Vに勝つと初優勝の可能性は消える。19位の札幌は湘南と1−1で引き分け、勝ち点34でJ1残留の可能性を残した。18位の磐田は3−4で敗れて同35から伸ばせなかった。C大阪は1−0で福岡を下した。
約2カ月ぶりとなる勝利の凱歌(がいか)を、今季未勝利だった国立競技場で響かせた。システム変更がハマり、好調だったシーズン序盤をほうふつとさせる完勝。黒田監督は「これぞ町田の魂なんだというものを身をもって表現してくれた。すばらしいゲーム」と選手たちをたたえた。
5試合未勝利と苦しい状況が続く中、指揮官は今節に向けた練習を全て非公開にして、ある決断を下した。残り3試合の状況で、今季の基本形だった4バックから3バックへの変更だ。覚悟の采配は的中した。MF林、DF望月の両ウイングが攻撃を活性化。セカンドボール回収率が高く、連続攻撃で相手守備陣に圧をかけ続ける町田の持ち味が復活し、6試合ぶりの複数得点につながった。
会心の勝利に「これで吹っ切れてラスト2試合に臨める」と指揮官。首位神戸が残り3試合で1勝でもすれば優勝の可能性が消滅する厳しい状況だが、主将のDF昌子は「可能性がゼロになったわけじゃないので」ときっぱり。奇跡を信じて戦い抜く。