カプセルトイ「貝の浜焼き」が二ッチなのに異常な作り込みでビビる
Togetterオリジナル編集部のふ凡社です。
私は日々ニッチなカプセルトイを求めて街をさ迷っている。
先日高円寺に行った折、反射的にテンションが上がる光景を見た。
あーっ、赤いカプセルトイマシンだ!!!
今やカプセルトイの機体はスタイリッシュなものがほとんどだが、昔はこんな感じで赤くてレトロな機体がメジャーだった。私をはじめ、アラサー以上の世代、カプセルトイという言葉よりは「ガチャガチャ」や「ガシャポン」といった呼び方※になじみが深い人たちにとっては、カプセルトイと言えばこの赤い機体のほうになじみが深い人も多いことだろう。
※「ガチャガチャ」「ガシャポン」はバンダイの登録商標。
テンションが上がって駆け寄ってみたら、中に入ってる商品もまた二ッチだった。「ぷにゅっと!?開く!貝の浜焼きマスコット弐(1個300円)」だ。本日はこちらをご紹介する。
貝の外も内も作りこみが半端でない謎
「貝の浜焼き」は、トイズスピリッツが販売している商品。その名の通り、いろんな貝の浜焼きをフィギュアにしたキーホルダーである。
テーマが既に二ッチすぎるが、ラインナップもサザエ、ホタテ、牡蠣、はまぐり、ホンビノス貝など細かい。
さっそく回してみると、ホタテが当たった。THE浜焼き界のスター選手である。
まず貝の表面をご覧いただきたい。
どうだろう、このリアルさ。貝自体の模様のグラデーションが美しいだけなく、流通の過程で貝どうしがぶつかって欠けたりひっかかれるなどして、ところどころ白く変色しているところまで再現してある。
貝を開けると、中には美味しそうなホタテが。貝自体は柔らかい素材でできており、触った時のプニプニとした弾力感がめちゃくちゃ貝っぽくて驚く。
「浜焼き」ということで、貝の周りには半透明な素材を使って、醤油がかかっている様子を再現してある。この調味料も芸が細かく、他のラインナップでは醤油以外に「ポン酢」「出汁」「味噌バター」といった違いがあるようだ。
さらに、ホタテは真珠付き。ホタテが生成する真珠は「スキャロップ真珠」と言われるが、そもそもホタテ貝自体が真珠を形成する確率が非常に低く(10万~100万分の1個くらいの確率と言われる)、「開運!なんでも鑑定団」では100万円の評価額がついたこともある激レアアイテムだ。やったね大金持ちじゃん。
…なんだ、この異様な作り込みの細かさは。
この手の食品のミニチュア系カプセルトイは昔から星の数ほど商品化されてきたが、対象が二ッチになればなるほど需要と予算の関係もあってか、ラインナップが少なく、かつ作りが雑になりがちな傾向にある。
ところが、この「貝の浜焼き」はラインナップの豊富さ、各貝の作り込みなど、全体的にクオリティが非常に高い。しかも、よく見たら商品名の「貝の浜焼き」のあとに「弐」と書いてあるから、実はこれ、第2弾なのだ。
続編が出たということは、「第1弾」がちゃんと売れて、かつ2弾まで出す需要があったということである。
浜焼きの貝のミニチュアにそこまでの需要があったとは…。こういうことがあるから、二ッチなカプセルトイ探しはやめられないのだ。