エレフリス・モンテロ

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 広島は8日、新外国人のエレフリス・モンテロ内野手(26)=前ロッキーズ=と契約合意したと発表した。契約金40万ドル(約6100万円)、年俸85万ドル(約1億3000万円)プラス出来高払いで背番号は95に決まった(金額は推定)。モンテロはメジャー通算21本塁打、マイナー通算106本塁打の大砲。チームの得点力不足を補う救世主としての活躍に期待が高まる。

 チームの“泣きどころ”を埋めるべく、頼もしい男が加わる。ドミニカ共和国出身のモンテロはメジャー通算21本塁打の右の強打者。球団を通じ「カープに入団することが決まり、感謝とエキサイティングな気持ち。誇り高い歴史と、信じられないほどの応援をしてくださるファンを持つチームの一員になれることは、本当に光栄です」とコメントした。

 メジャーデビューを果たした22年には、6本塁打を記録。重心の低いフォームから小さなステップで力強いスイングを繰り出し、広角に打ち分けられるのが魅力だ。今季はロッキーズで67試合に出場して打率・205、4本塁打、28打点。マイナーでは65試合で打率・309、16本塁打、52打点。マイナー通算では106発を放っている。

 守備は一塁と三塁をこなす。メジャー通算では一塁で125試合、三塁で35試合に出場。松田オーナーは「長打も期待するが、得点圏でどれだけ打ってくれるかに期待している」と勝負強さを武器に得点力アップに貢献する姿を思い描いた。

 今季は新外国人としてレイノルズ、シャイナーを獲得したが、いずれも不振に故障が重なり、シーズン途中に帰国。レイノルズはわずか2試合の出場、シャイナーも12試合で1本塁打と打線に厚みをもたらすことはできなかった。助っ人不在も響いて、チーム打率はリーグワーストの・238、52本塁打は12球団最少だ。優勝争いを繰り広げた中、貧打がBクラスに沈んだ要因の一つとなった。

 7年ぶりの覇権奪回に向けて、打線強化は不可欠な要素。秋山、野間、坂倉、小園ら主力に左打者が多い現状を踏まえても、手薄な右の強打者が中軸にどっしり座れば攻撃陣の破壊力は格段に増す。

 「これからの挑戦を楽しみにしていますし、チームと素晴らしいファンのために自分ができるベストを尽くします。日本で成功するには献身的であり、常に向上する意欲を持つことが必要であると思います。そして、その気持ちをフィールドに持ち込む準備は万端です」と新助っ人。チームと鯉党の大きな期待を背負い、モンテロがバットで広島を熱く盛り上げる。

 ◇エレフリス・モンテロ(Elehuris Montero)1998年8月17日生まれ、26歳。ドミニカ共和国出身。190センチ、106キロ。右投げ右打ち。内野手。14年にカージナルスと契約。21年にロッキーズ移籍して22年にメジャーデビュー。メジャー通算205試合で21本塁打。マイナー通算106本塁打。24年は67試合で打率.205、4本塁打、28打点。