Photo: ヤマダユウス型

見た目もすごく良いんだよなぁ。

こちらの不思議なかたちをした板「オトノハ」は、不要な反射音を抑える音響拡散体というもの。いったいどれほど聞こえ方が変わるのか、東京楽器博2024にて実際に試聴してきました。

イコライザーいじった? ボーカルがよく通る!

2台のスピーカーの後ろに「オトノハ」を置いた状態と置いていない状態を比較試聴してみましたが、結論として…確かに音が違う!

「オトノハ」を置くと、キックの中低域ぼ厚みが減衰し、ボーカルがより聞こえやすくなりました。YOASOBIの『アイドル』、Creepy Nutsの『Bling-Bang-Bang-Born』を試聴しましたが、女声男性問わず効果を感じましたね。吸音材のように残響感が変わったわけではなく、イコライザーで低域のこもりをちょい下げしたような印象。

にしても、どうして「オトノハ」を置いただけで聞こえ方が変わったのか。「オトノハ」の独特な形状は植物の葉にみられるような黄金角・黄金比を参考にしているとのこと。それぞれの面があらゆる方向を向くことで、音波を効率よく散乱させているそうです。

本来は壁にぶつかってそのまま返ってくる音が「オトノハ」にぶつかることで、反射が軽減されるわけですね。部屋で音を鳴らすと直接音+反射音の2つが重なって聞こえますが、このうち反射音を調整することで全体の聞こえがクリアになる、という仕組み。

ちなみに「オトノハ」の形状は非常に複雑らしく、成型にはかなりの苦労を要したとか。材質はABS樹脂ですが、塗装は手作業で行われています。大変そうだ…。

背面には四隅に1/4インチネジが切られており、カメラの三脚に取り付けることができます。「オトノハ」は一枚でも効果があるので、例えば吹奏楽器を演奏する際にベルの正面に配置して聞こえ方を改善することも可能。スピーカーの背面に置く場合も一枚でよく、吸音材と違い壁一面に配置する必要はなし(厳密には0枚→1枚の改善は大きいけど、1枚→2枚の変化はそれほど大きくないとのこと)。

こんな感じで譜面台に引っ掛けたり…。

何かしらの方法で吊るしてみるのもOK。リハスタなどで吹奏楽器を練習すると屋外練習に比べてこもった聞こえになりますが、その改善にも効果的ですね。実際にボーカル収録の現場でも使われているそうですよ。

楽器と一緒に持ち運べるサイズ感で、インテリア感覚でも使える。「オトノハ」で自宅のオーディオ環境に変化を与えてみるのも面白いかも。

Source: オトノハ

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