「TikTokが悩みを増幅」 自殺した子の保護者ら、仏で集団提訴
体形など未成年の悩みを増幅させる内容の動画を視聴させて精神的に悪影響を与えたとして、フランスに住む7家族が4日、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社を相手に集団訴訟を起こした。
代理人の弁護士が同日、フランスの公共ラジオで明らかにした。
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弁護士によると、訴えたのは10代の女性7人の保護者ら。自殺や自傷、摂食障害を助長する内容の動画を、ティックトックの運営会社が削除するなどの対応をとらなかったために、7人のうち15歳の2人が自殺し、4人が自殺を試み、1人が摂食障害を患ったと主張している。
亡くなった2人のうちの1人の両親によると、女性は2021年、自殺する数週間前に、太っていることを理由にいじめられていることを告白する動画をティックトックに投稿。女性は当時、ティックトックを頻繁に視聴していたという。
弁護士は、女性が投稿した動画の内容をもとに、アルゴリズム(計算手順)がおすすめ動画の表示順を決めていたと指摘。運営会社が投稿を適切に管理しなかったのみならず、アルゴリズムによって悩みをさらに増幅させる結果になり、自殺に至ったと主張している。