25周年記念ライブ「いきものがかり 路上ライブat武道館」で歌う吉岡聖恵(photo:岸田哲平/TEPPEI KISHIDA)

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いきものがかり吉岡聖恵(40)水野良樹(41)が2日、東京・日本武道館で、25周年記念ライブ「いきものがかり 路上ライブat武道館」を開催した。

同ライブの開催は5月、神奈川・ぴあアリーナMMで開催した全国ホールツアー千秋楽で発表。同ツアーの集大成としてデビュー25周年迎える前日、武道館での開催となった。

ステージには緑があしらわれ、原点となる路上ライブを思わせた。黒いワンピースで登場した吉岡は正面ステージに向かうと一礼。オープニングに選んだのは水野のピアノから始まる「会いたい」だった。水を打ったような静けさの中、透明感あふれる吉岡の声が響き渡る。いきものがかりらしい“聞かせる”ワールドを作り出した。

「みなさん、改めましていきものがかりです。今日はきてくれてありがとう!」。会場に呼びかける吉岡の横で水野は「今見てもらっているのが緊張しているヤツです」と説明。客席からは「頑張れ!」と声が上がった。続けて水野は「1回言ってみたかったんだけど…」と話すと「路上ライブ武道館へようこそ!」と叫んだ。

「明日結成25周年を迎えますが、実はデビューして初めての弾き語りライブです」と水野。「ステージも路上感を出してくれて、初めていきものがかりになれた」と言うと「実は緊張して間違えた」と告白。「路上ライブを見ているようにやさしく見守ってください」と続け、吉岡も「全部楽しんでいってください!」と呼びかけた。

「夏空グラフィティ」は、その場で録音したバスドラムと観客の拍手をバックに演奏。路上ライブ時代からのレパートリー曲「赤いかさ」は2人でベンチに座って披露。同じく「くちづけ」を水野は「路上ライブではガラッと雰囲気が変わることがあるのが醍醐味(だいごみ)」とし、「お客さんが足を止めてくれそうなときに3人で目を合わせてやっていた曲」として演奏した。

吉岡は「ここに来るまでどうなるか分からなかったけど、みんなの拍手が近くて…」と言葉を詰まらせた。「25周年なので路上ライブに戻ってきたけど、こんなに温かい拍手があって、新たな1歩を踏み出していけます」。

水野は武道館を「戻ってくる場所でもあるけど前に進む場所」とし、「新しいことと考えて企画したのを温かく迎えてもらって、うれしいです」と感謝を示した。

また、サプライズゲストには小田和正(77)が登場。小田がラジオで紹介した「SAKURA」と「君住む街へ」の2曲をコラボした。

路上ライブ時代の曲から「ありがとう」などの代表曲や、現在放送中の日本テレビ系「若草物語−恋する姉妹と恋せぬ私−」(日曜午後10時30分)主題歌「ドラマティックおいでよ」の最新曲まで、弾き語りあり、バンドバージョンありの全20曲で、1万2000人を魅了した。

また、来年初夏のアリーナツアー開催を発表した。