FIIOのJM21

フジヤエービック主催「秋のヘッドフォン祭 2024」が、東京駅八重洲口直結の「ステーションコンファレンス東京」5F/6Fで開催。入場料無料。ここでは、FIIOなどを扱うエミライブースの中から、ポータブルオーディオ関連の新製品をレポートする。

JM21

DAPの価格破壊的なモデルになりそうなのが「JM21」だ。最新の8コアSnapdragon 680を搭載しているほか、Cirrus Logic製「CS43198」DACチップと、SGMICRO製「SGM8262」オペアンプをいずれもデュアル構成で採用するリッチな仕様ながら、海外での予価は税別199.99ドル。今冬発売の見込みだが、日本での価格は未定。

バランス出力も備え、出力は700mW。シングルエンド出力は280mWの高出力を実現。デュアル構成のフェムト秒クロックも搭載。Android 13をベースとしたカスタムOS、自社開発DAPSシステムを採用。

バランス出力も備えている

筐体は13mmと薄型で、156gの軽量設計、4.7インチ高精細ディスプレイも備える。再生時間は最大12時間。デジタル/アナログ独立電源供給。Bluetooth 5.2も搭載し、送信はSBC/AAC/aptX/aptX HD/LHDC/LDAC、受信はSBC/AAC/LDACに対応。USB DAC機能も備えている。

BTR17

BTR17

BTR7の後継機種となるBluetoothDAC内蔵イヤフォンアンプがBTR17。今冬発売予定で、価格は未定だが、海外での予価は税別199.99ドル。

BluetoothチップにQCC5181を採用し、SBC、AAC、aptX、aptX LL、aptX HD、aptX Adaptive、LDAC、aptX Losslessコーデックに対応。USBデコーディングチップも16コアのXMOS316にアップグレードした。

DACチップはデュアルES9069。THX AAA 78+アンプも搭載する。ディスプレイは1.3インチのカラー。ロータリーコントロールも備える。PCMは768kHz、DSD 512まで対応。

バランス出力も備えている

BTR11

BTR11

BTR11は、独立したヘッドフォンアンプ部を採用、エントリーモデルながらLDACコーデックに対応したBluetoothレシーバー。今冬発売予定で、海外での予価は税別19.99ドル。重量13g、長さ55mmのコンパクトなボディが特徴で、背面のクリップで胸ポケットなどに固定できる。

SoCにBES2700を採用。対応BluetoothコーデックはAAC/SBC/LDAC。ヘッドフォン出力は 3.5mmシングルエンド。独立したヘッドフォンアンプ部により、最大45mWの出力を実現。ノイズリダクション機能対応内蔵のマイクも装備する。最大15時間の連続再生が可能。1時間の充電で約90%まで回復。USB-C端子での充電が可能

ヘッドフォン出力は 3.5mmシングルエンドのみ

FT1 Pro

FT1 Pro

FT1 Proは、FT1とは異なる新たなコンセプトで開発された平面駆動型の開放型ヘッドフォン。価格や発売時期は未定。

95×86mmと大口径のFIIO独自開発の平面磁界ドライバーを搭載。サファイアとアルミニウムによるデュアルコーティング技術と1μm特殊フィルムの採用により高音質を実現。均一な等磁力設計と28nmチップレベルの精密加工により、20Ωの高感度設計を実現。

374gの軽量設計と12段階の調整が可能なヘッドバンドにより快適な装着性も確保している。20Ωの高感度設計で簡単にドライブ可能。

FP3

FP3

FP3は、自社開発の14.5mm平面マグネット型ドライバーを搭載したイヤフォン。今冬発売予定で、海外での予価は税別89.99ドル。

1μmの薄膜振動板を採用。チタニウム+アルミニウムデュアルコーティング技術を使っている。28nmチップレベルプロセス加工を施し、0.055mmの極薄ボイスコイル設計(全長486.5mm)を採用。磁気回路には14個(7×2配置)のN52高性能ネオジム磁石使っている。

FD15と同様の技術である低音域の音響を向上させる特許技術F.T.B.S(FIIO Tesla Bass Sound)を搭載。0.78mmの2ピン採用で着脱式。入力プラグは3.5mm金メッキ仕上げ。これとは別に、USB-C端子搭載のTC版も発売予定。

FX17

FX17

サプライズ登場したのが、静電ドライバー採用ハイブリッドイヤフォン「FX17」。価格や発売時期は未定。

ダイナミック型×1基、BA×4基 、静電ドライバーの合計8基搭載。リチウム・マグネシウム合金製振動板や、カスタム仕様のKnowles製BA、Sonion製静電ドライバーを組み合わで、5ウェイ・クロスオーバー・アコースティック・アーキテクチャーも投入。

純チタン金属構造+黒檀無垢材のフェースプレート導入している。ケーブルは金・銀・銅編組タイプ。オーディオプラグの交換も可能。

FX17

UTWS5 MMCX 2025

UTWS5 MMCX 2025

既存のリケーブル対応イヤフォンを完全ワイヤレス化するBluetoothレシーバーアンプのフラッグシップモデルUTWS5 MMCXの後継機がUTWS5 MMCX 2025。今冬発売で、価格は未定。海外での予価は税別159.99ドル。

MMCX接続と0.78mm 2ピン接続の2タイプを用意。QCC5141チップと独立DACのAK4332を搭載し、96kHz/24bitのハイレゾBluetooth伝送に対応。10バンドイコライザーや大容量充電ケースなど、使いやすさと高音質を両立させたという。

接点の腐食による機能低下を防ぐためにイヤーフックは非接触型ワイヤレス充電にバージョンアップした。BluetoothコーデックはSBC、AAC、aptX、aptX Adaptive、LHDCでLDACは後日対応予定。

E-Stick

E-Stick

KA17と同じ長さと厚みを持つコンパクトなモバイルバッテリー。USB-Cポートで充電と出力が可能な2-in-1設計。USB DACアンプをスマホと接続すると、スマホ側のバッテリーを多く消費してしまうため、別途電源を供給するためのモバイルバッテリーとして作られた。

KA17とE-Stickを接続したところ。この状態で入れられるケースも発売予定

低リップルノイズを実現し、より純度の高い電源供給を提供。KA17との組み合わせで最大5時間の再生時間を実現する(シングルエンド出力、デスクトップモードOFF時)。今冬発売で、価格は未定。海外での予価は税別159.99ドル。

Noble Audio/FoKus Apollo

FoKus Apollo

Noble Audioが手掛けるヘッドフォン「FoKus Apollo」も出展。世界初という、40mmダイナミック型ドライバーと14.5mm平面マグネット型ドライバーのハイブリッド構成を採用したワイヤレス密閉型ヘッドフォン。今冬発売で、価格は未定。海外での予価は税別649ドル。

コーデックはLDAC、AAC、aptX、aptX HD、SBCに対応。QualcommのQCC3084チップを搭載する。

ADIチップと片側3つのマイクを組み合わせたハイブリッド・アクティブノイズキャンセリング機能も採用し、最大-35dBのノイズ低減効果がある。外音取り込みモードも利用可能。着脱式のマイクが付属する。

マルチポイント接続対応。バッテリー駆動時間はANC未使用時約80時間、ANC使用時約60時間。3.5mmケーブル、USBケーブルも付属し、有線接続も可能。

Noble Audio/FoKus TRIUMPH

FoKus TRIUMPH

11月1日に発売したばかりの「FoKus TRIUMPH」も紹介。FoKusシリーズ初のMEMSドライバー搭載モデル。オープンプライスで、実売は62,700円前後。

xMEMS製のCOWELLドライバーを1基、さらに6.5mmダイナミックドライバー1基も搭載したハイブリッド構成。コーデックはLDAC/SBC/AAC/aptX/aptX adaptiveなどをサポート。アプリを使い、ユーザーの聴力を測定して、最適なサウンドを再生するパーソナルモードも備えている。

カスタムIEMメーカーならではの、耳にフィットし快適性と密閉性を向上するイヤフォン形状を採用。伊アルカンターラ社製人工皮革高級素材「アルカンターラ」を充電ケース外装に使用している。バッテリー持続性は最大8時間。

Cleer/ARC 3 MAX

Cleerのオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤフォン新モデルとして、10月31日に発売された「ARC 3 MAX」も出展。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は55,000円前後。カラーはBlack&Blue。チップセットにクアルコムの最新SoC「QCC5181」を搭載し、LDACやaptX Lossless、aptX Adaptiveにも対応するほか、Dolby Atmos対応や心拍数・血中酸素濃度測定機能、スポーツサウンドエフェクト、ゲームサウンドエフェクトなどの各種機能を盛り込んだ“全部盛り”のモデルだ。

ARC 3 MAX