町田の逆転優勝は可能か 黒田剛監督の胸を打ったサポーターの言葉「一言一言がずしっと」3日に鳥栖戦
町田は1日、鳥栖戦(3日・アウェー)に向けた練習を町田市内で行い、黒田剛監督(54)が取材に応じた。J1初挑戦の今季は前半から首位を走ってきたが、直近4戦で2分け2敗と勢いが止まり、首位広島と勝ち点5差の3位へ後退。前日には練習後にファンと交流した指揮官は「選手達も感じていると思うが、ファンサポーターの勝利を願っています、鳥栖戦にも応援に行きますよ、まだまだ諦めませんよ、という一言一言が胸にずしっとくる。彼らの笑顔を見たいし、絶望的な感覚にはさせたくない。手の届くところに目標があるうちは、その可能性を1パーセントでも追いかけなきゃならない」と語った。
4試合勝ちなしの間は得点2、失点7。ミスも絡んだ失点が散見されたこともあり「競ったゲームをものにしていたときに我々が口にしていたこと、特に意識していたこと、こだわっていたことをもう一度、映像を含めて整理する作業を行った」と言う。首位を走る中で、少しずつおろそかになっていた部分もあった。例えば前節の柏戦ではCKを日本代表GK谷晃生がキャッチミスしこぼれ球を押し込まれたが、ゴールカバーはできなかったのか。原点に立ち返り「0で抑えるということは、我々のコンセプト中のコンセプトなので、守備の仕方、追い方は整理した」と明かした。
また、鳥栖戦までの間には、選手のみでのミーティングも開催された。その際には黒田監督から「7題ぐらい、攻守に渡ってよく考えてきてくれ、と」課題が与えられ、各自がA4の用紙に自らの考えをまとめた上で、議論が行われたという。MF白崎凌兵は「チームが同じ方向を向くことが大事なので、そういった時間を用意してもらってできたことは、チームにとっていいこと」と話した。
町田にとって、今季残りはJ1リーグの4試合のみ。一方で首位広島はACL2の3試合を含む7試合で、2位神戸はACLエリートの3試合と天皇杯決勝を含む8試合。疲労が蓄積する終盤戦、日程的には有利と言える点もある。そのためにも、まずは鳥栖戦の勝利は必須。J1初昇格初優勝という偉業へ向け、まだ町田に関わる人々は諦めていない。