【高校野球】4強入り逃した山梨学院・吉田洸二監督は「夏一本でやっていく」…センバツ出場遠のき
◆秋季高校野球関東大会準々決勝 千葉黎明5―2山梨学院(29日・サーティーフォー保土ヶ谷球場)
4年連続14度目出場の山梨学院(山梨1位)は千葉黎明(千葉1位)に2―5で敗れ、4年連続のベスト4進出はならなかった。初回に適時失策と押し出し四球で2点を先制された。3回にも暴投などで2点を献上し、終始相手のペースとなってしまった。
9四球を与えた上に、2失策と守備でリズムを作れず。試合後、吉田洸二監督(55)は「自滅しちゃったね。その一言に尽きる。四球とエラーを出さないプレースタイルなのに、両方できず重い試合になった。(これが原因で)野手のリズムがなくなった」と淡々と振り返った。合計7安打を放ったが、3回の1得点は犠打で、適時打は5回に中前へ運んだ4番・横山悠(2年)の一本のみ。つなぐ野球は影を潜めた。
収穫は1年生右腕の背番号1・菰田陽生の成長だ。この日は2―5の6回2死から4番手で登板し、3回1/3を投げ、1安打無失点。194センチ、98キロの体格を生かしたストレートがさえ、4三振を奪った。上級生たちとともに涙を流しながらも「ゼロで抑えられたのは良かった。これからは変化球の技術を磨いていきたい」と向上心を見せた。
4年連続でのセンバツ出場の可能性がゼロになったわけではないが、吉田監督は「夏に通用する投手を育てる時間をもらえたかな。夏一本でやっていける」と早くも気持ちを切り替えた。梅村団主将(2年)は無念さをにじませながらも「もう一度自分たちのチームを見つめ直していきたい」と前を向いた。