WS打率.111の大スランプ…悩めるジャッジにMLB696本塁打の元ヤ軍主砲が苦言「ヤマモトが真ん中に投げたのに反応できてない」
打席内で迷いを見せるジャッジには厳しい声が飛んだ。(C)Getty Images
ヤンキースの主砲が極度のスランプに陥っている。
現地時間10月26日に行われたドジャースとのワールドシリーズ第2戦でヤンキースは2-4と敗戦。相手先発だった山本由伸の変幻自在の投球に1点を取るのがやっとで、苦しい連敗スタートとなった。
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ここまでドジャースに投打で圧倒されている感が否めないヤンキース。そんなネガティブなチーム状況にあって象徴となっているのが、アーロン・ジャッジだ。今季に58本塁打、OPS1.159と打ちまくった主砲だが、ワールドシリーズでは打率.111(9打数1安打)、6三振とからっきしなのだ。
今季も幾度となくチームを救ってきた。だからこそジャッジの不振による影響は計り知れず、ヤンキースが巻き返すためにも彼の奮起が必要不可欠である。
打席内でどこか迷っているようなスイングが悪目立ちしているジャッジ。そんな怪物スラッガーには、ヤンキースのレジェンドOBたちからも厳しい声が飛んでいる。
2009年のワールドシリーズ制覇の中心メンバーで、MLB通算696本塁打を誇るアレックス・ロドリゲス氏は、米スポーツ専門局『FOX Sports』で「素晴らしいシーズンを送っただけに、今の状況は胸が痛むね。完全に迷いが出ている」と指摘する。
さらに山本との対決シーンを振り返ったロドリゲス氏は、「ヤマモトが真ん中に投げる場面があった。ワールドシリーズで真ん中に球が来るのは夢のような状況だ。でも、彼(ジャッジ)は全く反応できていない」と断言。「混乱が深まっているし、改善の兆しは全く見えない」と論じた。
一方でロドリゲス氏は「感情論を抜きに冷静に見るとチャンスは作れている。でも、得点圏で14打数2安打しか打てていない。これが4安打なら1勝はできていた」と指摘。連敗はジャッジだけのせいではないとも語った。
「野球の基本は変わらない。とにかくジャッジだけじゃく打線全体を活性化させなきゃいけない。これはジョー・トーリ(元ヤンキース監督)がよく言っていたことだが、小さな積み重ねが大きな結果を生むんだ」
果たして、レジェンドからの“助言”はジャッジの耳に届くのか。いずれにしても、怪物スラッガーの浮沈はワールドシリーズの行方を左右しそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]