◆米大リーグ ワールドシリーズ第1戦 ドジャース6×―3ヤンキース=延長10回=(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、ワールドシリーズ第1戦の本拠地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でフル出場し、同点につながる右翼フェンス直撃の二塁打を放つなど5打数1安打で、チームは延長10回に劇的なサヨナラ勝ちで、第1戦を制した。1点を追う延長10回2死満塁で、フリーマンが右翼席へ逆転のサヨナラ満塁本塁打。ワールドシリーズでの逆転サヨナラ満塁本塁打は史上初の快挙だった。

 不屈の鉄人が最高の一振りを見せた。1点を追う延長10回。1死一、二塁で大谷は左邪飛に倒れたが、走者は進塁し、ベッツが歩かされて2死満塁でフリーマンは打席に立った。本拠地のファンが総立ちになる中で、左腕・コルテスの直球を捉えると、打球は右翼フェンスへ飛び込み、劇的なサヨナラ満塁本塁打となった。大谷らドジャースナインは大興奮でダイヤモンドをゆっくりと1周した35歳をホームで出迎えた。今季のポストシーズンでは初の本塁打が値千金の一発となった。

 1点を追う延長10回は7番のスミスからの攻撃。同点の走者が出れば1番の大谷に打席が回るとあって、ロバーツ監督は「イニングが始まったとき、翔平を打席に立たせることだけを考えていた。だけどムーキー(ベッツ)が敬遠で出塁してからは、フレディ(フリーマン)が打つことだけを考えた」と振り返りながら、劇的な一打に「いままで見てきた最高の瞬間のひとつ。ただ純粋に気持ちが高ぶった。試合後にあれほど喜ぶチームはあまり見ない。あんなにサヨナラ勝ちを祝うチームはあまり見ない。僕らにとってこれ以上の喜びはない」と興奮を隠せない様子だった