◆米大リーグ ワールドシリーズ第1戦 ドジャース6×―3ヤンキース=延長10回=(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、ワールドシリーズ第1戦の本拠地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でフル出場し、同点につながる右翼フェンス直撃の二塁打を放つなど5打数1安打で、チームは延長10回に劇的なサヨナラ勝ちで、第1戦を制した。1点を追う延長10回2死満塁で、フリーマンが右翼席へ逆転のサヨナラ満塁本塁打。ワールドシリーズでの逆転満塁サヨナラ本塁打は史上初の快挙だった。

 不屈の鉄人が最高の一振りを見せた。1点を追う延長10回。1死一、二塁で大谷は左邪飛に倒れたが、走者は進塁し、ベッツが歩かされて2死満塁でフリーマンは打席に立った。本拠地のファンが総立ちになる中で、左腕・コルテスの直球を捉えると、打球は右翼フェンスへ飛び込み、劇的なサヨナラ満塁本塁打となった。大谷らドジャースナインは大興奮でダイヤモンドをゆっくりと1周した35歳をホームで出迎えた。今季のポストシーズンでは初の本塁打が値千金の一発となった。

 フリーマンはチームが地区優勝を決めた9月26日の試合で、右足首を捻挫。「通常であれば4〜6週間ほどはIL入りする状態」と自ら説明したほど重症だったが、10月5日に初戦を迎えたポストシーズンで強行出場を続けている。だが、状態は万全ではなく、パドレスとの地区シリーズでは第3戦、メッツとのリーグ優勝決定シリーズでは第4、6戦は欠場していた。

 フリーマンは「5歳の時に、2人の兄と一緒に庭で柔らかいボールを使って遊んでいるときに、ワールドシリーズの2アウト満塁という夢に見るようなシナリオ」と興奮を隠せず、右足首の状態については「試合のなかった間は非常にいい期間だった。初めて走ったのは(試合前のセレモニーで)チームメートとハイタッチした時。できる限りの治療をした」と明かした。