スポニチ

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 今年8月の遠藤エミのプレミアムG1福岡レディースチャンピオンVから馬場貴也(SGまるがめメモリアル)、丸野一樹(G2三国モーターボート大賞、G1徳山71周年、G1浜名湖71周年)、深井利寿(G1びわこ72周年)と特別競走で優勝をし続ける滋賀支部のレーサーたち。今、最も勢いのある支部と言っていいだろう。

 その好調滋賀支部に次世代のスター候補が現れた。22日の鳴門ルーキーシリーズ第16戦で今年3度目の優勝を飾った中島秀治(28)だ。

 「今、滋賀支部の勢いがあって、その勢いに乗っているのかとか言われるけど、自分はそんなことを気にしたことがないです。支部を意識したことはないし、自分のできることをしっかりとやっているだけ」

 支部の勢いなど関係なしとばかりに、今期勝率6.94(25日現在)とキャリアハイを記録。2期連続のA1級キープへと突き進む(24日現在の推定A1ボーダーは6.16)。

 「SGに出たいとか、A1レーサーになりたいとか、そんな目標を立てたことはないです。常に目の前のレースに集中していくだけ。その積み重ねで優勝だったり、A1に昇級していたということです」

 一走入魂。その思いに至った根本は「自分がギャンブラー」だからだという。

 「ある競技に賭けた時に、その選手が何もせずに負けたんです。負けても悔しがることもないし、大事なお金をこんな選手に賭けたかと思うと腹が立ったんですよ。自分が味わった思いを、自分を買ってくれるお客さんには味わわせたくないんです。だから買ってくれた人を納得させているかを主題としてレースに取り組んでいます」

 目下F2の身ながら先述の通り、鳴門で優勝してみせた。

 「F持ちでもレースに出る以上は降りるつもりはありません。鳴門ではしっかりとレースができました」

 全ては自分を買ってくれるファンのために。ボートレーサーとしての第一使命を忠実に全うし続ける。

 ◇中島 秀治(なかじま・しゅうじ)1995年(平7)12月4日生まれの28歳。京都府出身、滋賀支部所属。124期生として2019年5月16日に地元のびわこ一般戦でデビュー。同年6月18日の鳴門一般戦で初1着。23年5月22日のびわこ一般戦で初優勝。通算成績1198走209勝、20優出4V。同期に末永和也、佐藤航、前田翔ら。1メートル70。血液型AB。