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 プロ野球の新人選手選択会議「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」が24日午後4時50分から都内のホテルで開催される。

 今年はドラフト1位指名を公表した球団が広島だけ。その広島が公表した明大・宗山塁内野手(21)と、最速154キロの即戦力左腕の関大・金丸夢斗投手(21)にどれだけの球団が競合するかに大きな注目が集まる。

 公表した球団が1球団ということもあり、直前まで情報戦が展開され、競合を避け有力選手を一本釣りする球団も出てくることも予想される。各球団の思惑や、選手育成、チーム編成のビジョンが見える1位指名となりそうだ。

 各球団の反応も興味深い。日本ハムの栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサーは「決まり切っていないので、もう1回再確認をしてという感じ」、阪神・藤川球児新監督は「(決定は)当日になる」とギリギリまで戦略を練ることを明言。ヤクルト・高津臣吾監督は「当日、楽しみにしていただたら」、巨人・水野雄仁スカウト部長は「(1位は)これでいこうかという感じですけど。公表はしないです」、阿部監督も「(1位は)言っちゃうと面白くないから。競合覚悟でいこうかって言っているので」と1位指名選手は決定していることを示唆しながらも、あえて公表せず当日に“楽しみ”を取っておくスタンスを明かしている。

 当然、競合があれば“外れ1位”も激戦となる。宗山、金丸以外の大学生1位候補としては、中村優斗投手(愛知工業大)、西川史礁外野手(青山学院大)らにも注目。高校生の上位候補は藤田琉生(東海大相模)、今朝丸裕喜(報徳学園)、柴田獅子(福岡大大濠)、村上泰斗(神戸弘陵高)、石塚裕惺(花咲徳栄高)ら。社会人ではNo・1左腕と評される吉田聖弥(西濃運輸)、強肩強打の石伊雄太(日本生命)らが即戦力候補として名前が挙がる。

 さらに、今年のドラフトで大きな注目を集めるのは清原正吾内野手(慶大)。西武、巨人などで歴代5位の525本塁打を放った清原和博氏の長男。果たしてプロ入りはなるか。

 日本高野連と全日本大学野球連盟は10日にプロ入りを希望する選手に義務づけた「プロ志望届」の提出を締め切り、高校生159人、大学生162人の計321人が提出。驚きの隠し玉指名はあるのか。321人の運命は…。いよいよ、24日午後4時50分にドラフト会議が始まる。

 ★選択可能選手 プロ志望届を提出した高校生159人、大学生162人の計321人と、高卒3年目以降、大卒2年目以降の全ての社会人選手、国内独立リーグの選手。

 ★指名人数 全球団が「選択終了」となるか、選択された選手が合計120人に達したところで終了。ただし、国内の独立リーグ所属選手や外国のプロ野球選手を選択した場合はその人数に含まない。各球団は原則として10人まで指名可能。ただし、他球団が10人に満たない人数で選択終了し、全体で120人に達していない場合は、11人目以降の指名も可。

 ★海外球団退団選手の復帰制限撤廃 12球団の申し合わせ事項として08年10月に決まった、海外球団退団後はNPB球団と契約できない復帰制限(高卒は3年、大卒は2年)いわゆる「田沢ルール」は、20年9月に撤廃された。