一周目を走る中大・岡田開成(38)と白川陽大(34)=撮影・開出牧

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 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地〜国営昭和記念公園)

 第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10〜12人が参加し、上位10人の合計タイムで争い、立教大などが本戦出場権を獲得した。19年大会の優勝校で、11年連続本大会出場中だった東海大はゴール直前にロホマン・シュモン(3年)が残り10メートルで倒れ込み、無念の棄権。悲劇的なアクシデントに見舞われ、11時間3分39秒で14位に終わり、落選した。

 東海大の悲劇が象徴したように、残暑の残った今年の大会は午前9時時点で気温が23・2度。昨年よりも5度気温が高く、日本テレビの中継で解説を務める神奈川大の大後栄治前監督は「過去最悪のコンディションでは」と話すほど、過酷なレースとなった。日差しが照りつけ、レース中もぐんぐんと気温が上がり、関係者の中では「体感気温は30度」とも言われた。東京国際大の楠木悠人主将も脱水症状で8キロ付近で棄権するなど、8人が途中棄権。記念大会で全国化したため、史上最多の57校が参加した昨年大会では5人だっただけに、影響は大きかった。レースタイムも昨年よりも全体的に遅くなり、2人がオーバータイムで失格となった。

 1位通過となった立大の高林監督は「ちょっと異常」と感想を吐露。「怖いのは熱中症と脱水だった。しっかり水を飲むとかは準備していた」と明かした。