箱根駅伝予選会のゴール横断幕(撮影・佐々木彰尚)

写真拡大

 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地〜国営昭和記念公園)

 第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10〜12人が参加し、上位10人の合計タイムで争い、立大などが本戦出場権を獲得した。昨年3秒差で涙を飲んだ東京国際大は今年もアクシデントに見舞われたが、10時間58分53秒で8位に入り、2年ぶり8度目の本戦切符を手にした。

 横溝三郎監督は「一年間ここの予選会で10番以内というところに全力を注いできた。選手一人一人が力をつけて、追い込んだ走りができた」と、目を細めた。

 残暑の残る今年は午前9時時点で気温が23・2度。昨年よりも5度気温が高く、日本テレビの中継で解説を務める神奈川大の大後栄治前監督は「過去最悪のコンディションでは」と話していたが、レース中もぐんぐんと気温が上がった中で、東京国際大を悪夢が襲った。序盤の給水ポイントで楠木悠人主将(4年)が転倒し、8キロ付近で棄権。脱水症状があったという。また、1万メートルとハーフマラソンの日本学生記録保持者のリチャード・エティーリ(東京国際大)は13キロ過ぎで先頭争いから遅れた。10キロ過ぎから右脇腹痛を発症したという。昨年大会では8キロ過ぎに先頭集団で後ろの選手と足が絡んで転倒。まさかの個人8位に終わり、東京国際大はわずか3秒差で本戦出場を逃していた。

 しかし、今回は柱2人のアクシデントもはね返し、チーム力で挽回。見事に切符を手にした。棄権した楠木主将は医務室で予選通過を聞き、「自分がチームを引っ張らないといけないのに途中棄権になってしまった。出場権をとってくれて本当に感謝しかない」と、涙で声を詰まらせた。指揮官は「本戦はシード権をしっかり確保したい」と、見据えた。

 1位立大 10時間52分36秒

 2位専大 10時間53分39秒

 3位山学大 10時間54分6秒

 4位日体大 10時間55分58秒

 5位中央学院大 10時間56分1秒

 6位中大 10時間56分3秒

 7位日大 10時間56分53秒

 8位東京国際大 10時間58分53秒

 9位神奈川大 10時間59分12秒

 10位順大 11時間1分25秒

 11位東農大 11時間1分26秒

 12位明大 11時間2分24秒

 13位国士舘大 11時間2分40秒

 14位東海大 11時間3分39秒