米電気自動車大手テスラのロゴ=3月、ロンドン(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】米道路交通安全局(NHTSA)は18日までに、米電気自動車(EV)大手テスラの高度な運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」を搭載した車両約240万台について、安全性に問題がないかどうか調査を始めたと発表した。視界の悪い道路でシステムが適切に作動しなかった可能性があるという。

 対象は2023〜24年型の「サイバートラック」や17〜24年型の「モデル3」、16〜24年型の「モデルS」など5車種。NHTSAによると、FSDが作動したテスラ車が霧やほこりなどで視界が悪いエリアに進入した際、歩行者が死亡する事案など4件の事故が確認された。こうした事故を受け、FSDが視界が悪い状況下でも正常に作動するかどうかを調べるとしている。

 テスラの運転支援システムを巡っては昨年、安全対策が不十分だったとして、米国で200万台以上がリコールの対象となった。NHTSAは今年4月、このリコールに伴うソフトウエアのアップデートを実施した車両で事故の報告が相次いだとして、テスラのリコール対応が適切だったかどうかの調査を始めたことを明らかにしている。