18日の債券市場で、先物中心限月12月限は続落した。市場予想を上回る伸びとなった9月の米小売売上高や、米国の週間新規失業保険申請件数の減少を背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げペースが鈍化するとの見方が広がった。米債券価格の下落(金利は上昇)を通じて円債相場も下押しした。

 日銀が18日、4本の定例国債買い入れオペを実施した。このうち長期ゾーンとなる「残存期間5年超10年以下」対象の買い入れオペは、応札倍率が2.29倍となり、前回の2.47倍から低下した。債券を売り急ぐ姿勢は見受けられず、総じて無難な結果と受け止められた。外国為替市場では、三村淳財務官による円安けん制発言を受け、海外時間で1ドル=150円台に乗せたドル円相場は東京時間では149円台後半に軟化した。円安一服により、日銀の追加利上げを見込んだ債券売りポジションを解消する目的の買いが入り、債券先物も下げ幅を縮小した。

 先物12月限は前営業日比9銭安の143円79銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.005ポイント高い0.965%で推移。一時0.980%をつけたが上昇幅を縮めた。

出所:MINKABU PRESS