警察のウエアラブルカメラの主な運用案

 警察庁は17日、職務質問などの街頭活動の様子を常時録画するため警察官が装着する「ウエアラブルカメラ」の試験運用を始めると明らかにした。来年度に一部地域の警察に導入し、トラブル時に職務の適切性を証明するために使う他、交通違反の証拠保全や雑踏警備での活用を想定している。市民の反応や業務への影響などを検証し、全国での本格導入を目指す。

 警察庁によると、近年、職務質問を受けた人がその様子を撮影した動画を交流サイト(SNS)にアップし、無関係の人から警察や公安委員会に苦情が寄せられることがある。警察庁の担当者は「動画が一方的に切り取られている場合もあり、職務に問題がないかを警察として確認できるようになる」と狙いを明かす。

 カメラの選定はこれからだが、名刺サイズで胸元かこめかみ付近への着用を想定。隠し撮りではないことを明示し、不信感を与えないため、撮影していることが分かるよう腕章を装着したり、撮影ランプを点灯させたりする案を検討している。

 具体的な試験運用先の都道府県警は未定。