中国とＢＲＩＣＳ諸国の貿易額、１〜９月は５・１％増

 中国（黒竜江）自由貿易試験区にある黒河越境電子商取引（EC）パークのスマート倉庫物流センターで、貨物を探す作業員。（1月31日撮影、黒河＝新華社記者/謝剣飛）

　【新華社北京10月16日】中国税関総署の王令浚（おう・れいしゅん）副署長は14日、国務院新聞（報道）弁公室の記者会見で、中国の今年1〜9月の主要新興国で構成するBRICS諸国との貿易額が前年同期比5.1％増の4兆6200億元（1元＝約21円）だったと発表した。

　王氏によると、双方は工業分野で、中間材で持つ強みを活かし、鉄鋼、化学工業、繊維などの基礎産業分野で互いに補い合った。1〜9月の中国の輸出は鋼材が8.6％増、繊維原料が13.4％増となり、輸入は金属鉱石が14.4％増、メタノールが34.3％増だった。中国は整った製造業体制と技術的優位性によって、BRICS諸国の新興産業の発展を後押しした。1〜9月の中国による集積回路（IC）、フラットパネルディスプレー（FPD）モジュール、航空機部品などの輸出はいずれも2桁増となった。

　農業分野では、強みのある農産物が双方のさまざまな需要に応えた。中国が輸入した家禽肉類の8割超、冷凍スケトウダラの5割超はBRICS諸国からだった。中国が輸出したニンニク、トマト、かんきつなどの果物・野菜は相手国で売れ行きが良く、1〜9月は2割以上増加した。農業機械や農業資材の貿易も盛んだった。中国のコンバイン、殺虫剤、除草剤の輸出は2割以上増え、現地農業の発展に寄与した。BRICS諸国から輸入した塩化カリウムは輸入全体の3分の1超を超え、国内の農業生産の促進に前向きな効果をもたらした。