ジャンポケ斉藤の騒動で業界に伝わる違和感…「番組側も無関係ではない」の声も

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まったく聞いていなかった…!

テレビ関係者から驚きの声が次々と上がる。

お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二が、不同意性交等と不同意わいせつの容疑で書類送検されたことだ。

斉藤が以前、不定期に複数回出演していた番組でディレクターを務めていたAさんは「体調不良だと聞いていたので、(今回のことを聞いて)混乱していて…」と絶句。

年末の起用予定を9月に白紙にしたばかりの別番組スタッフBさんも、「まったく聞いていなかったので仰天というか、そもそも、どういう状況で起きたのかが謎すぎて…」と驚いていた。

斉藤の容疑は7月、テレビ番組の撮影に使うロケバスの中で、20代女性に性的暴行を加えたというもの。一部関係者からは被害女性は番組共演者で、斉藤とは友人関係にあったという情報もあったが、詳細は不明だ。

個人の不祥事では済まされない問題

いずれにしても、斉藤は9月、所属の吉本興業を通じて、体調不良で「本人より当面の活動を休止したい旨の申し入れがあった」と活動休止したばかりだった。

レギュラー出演していた「ZIP!」(日本テレビ系)や、「ウイニング競馬」(テレビ東京系)などすべての番組を降板していたが、その理由はこの事件にあったと思われる。

警察の発表を受けた報道では、被害者が「許すことは絶対にできません」と話し、斉藤も調べに対し、「軽率な行為で相手や自分の家族に迷惑をかけたことを反省している」と容疑を認めているという。

しかし、斉藤の妻でタレントの瀬戸サオリはSNSで、被害女性とは「相手の方からも行為がありSNSをフォローしたり連絡先を交換していた」として、警察にロケバスの中のドライブレコーダーやカメラの解析を求めており、「一方的な行為ではなかったことを伝えている状況でした」と、容疑を否定するような話をしている。

一体、何があったのか。事件の詳細が伝えられてない段階では、謎が多すぎるのだが、テレビ関係者を騒然とさせているのは「ロケバス」が犯行現場とされてしまったことだ。

前出のディレクターAさんは、「ロケバスは通常は8人乗りぐらいのバンが一般的ですが、大掛かりなものでは大型バスが用意されることもあります。ただ、基本的には貴重品とか、出演者やスタッフの荷物が置かれることが多いので無人になることは少ない」と話す。

「多くの場合は、ロケバスの運転手さんに乗ったまま待っていてもらいます。だから、出演者が女性と2人きりになるシチュエーションがあまり考えられないんです。普通に考えると、被害女性は一般人ではないですね。ロケバスは貴重品や荷物を置くことがあるので、出演者とスタッフしか出入りしません。

事件については何も知りませんが、出演者やスタッフなど番組関係者が被害に遭ったのなら、テレビ局や番組側も無関係じゃなくなってきます」

一方、前出の別番組スタッフBさんは女性で、自身が「演者さん(タレント)と2人きりになったことがある」と言う。

「収録まで1時間以上の待ちが出てしまって、男性の演者さんが『ちょっと寝かせて』とロケバスでひとりで寝ていたことがありました。30分ぐらい経って、その演者さんが飲み物を持ってくるように運転手に言って、私が運んだら『話を聞いてよ』と言われて40分ぐらい話したんです。

途中から、運転手がトイレ休憩に出て、しばらく2人きりでした。何もありませんでしたが、もし、そこでセクハラ被害とかあったらショックは大きかったと思います」

また、バラエティー番組を多数作ってきたベテランのプロデューサーは、「ロケバス内での犯罪は、ただごとじゃない。テレビ界にとっては、番組側と出演者、両方の信頼を失うことで、業界追放となっても不思議ではないぐらい重い。もし僕の番組スタッフが被害に遭ったら、僕も加害者のタレントを許せないし、局にそのタレントを今後一切、使うべきではないと主張するでしょうね」と話した。

「昔のテレビ業界だったら、セクハラのような行為があっても、周囲が見て見ぬ振りをしていた悪しき時代がありました。でも、いまは本当にコンプライアンスが厳しいですから、番組関係者も局から報告を求められると思います」

不起訴になったとしても今後の活動はかなり厳しい

斉藤は昨年8月、写真誌「FRIDAY」に、福岡のキャバクラ勤務女性との不倫関係を報じられ、その2週間後、元グラビアアイドルにキスやハグを迫っていたことも報じられた。

この元アイドルは、斉藤からベッドしかない狭い部屋に呼ばれ、「ダメです」と断っても、止まらずにキスされ、現場マンションから逃げ出したという話をしていた。

斉藤は同誌の直撃に「無理やりみたいなことは絶対してないです」と回答していたが、この不倫・セクハラ騒動から約1年後に、今回のことがあり、またも女性を不快にさせる事態を起こしてしまった。

お笑い芸人としてはコミカルなボケキャラによるコントが人気で、ファンも多かった。イジメられていた過去について明かし、同じ境遇の人に向けてやさしいメッセージを送るなどして、一時は好感度も高かった。

しかし今回、刑事事件となってしまっては、芸能活動の前途はさすがに厳しくなる。

前出プロデューサーは「もし不起訴になったとしても、ロケバスでやらかしたという見境のない行為が事実なら、僕はそんなタレント、怖くて使えない。女性共演者が被害者なんて、自分が担当者ならこんなにつらい話もない」と言っている。

事件がどう扱われるかは検察などの動きを待つしかないが、仕事中のロケバスで一体、何があったのかは今後も注目していきたい。

また、一部のメディアが斉藤を「斉藤メンバー」と記述をしているのも不可解だが、これは起訴の見込みが高くないときなどに、所属事務所や関係者が記述の配慮をメディア側に要望し、それに応じたメディアが大手事務所に忖度することがある変な風潮だ。

もっとも斉藤が所属していた吉本興業は7日、斉藤との契約解除を発表。こうなると、今後「メンバー」記述の配慮はなくなるかもしれない。

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