【毎日王冠/データ攻略】シックスペンスとオフトレイルの「買い or 消し」 3歳馬2頭で“勝率50%”該当馬は
今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。天皇賞・秋の前哨戦として施行される伝統の一戦だ。
ここでは、過去10年からオフトレイルとシックスペンスにフォーカスしたデータを取り上げる。
■3歳馬オフトレイルに“勝率50%”
前走ラジオNIKKEI賞で初重賞制覇を飾ったオフトレイル。3歳馬同士のハンデ戦という特殊レースゆえ判断が難しく、今回は人気の盲点が予想される1頭だ。歴戦の古馬相手では様子見が妥当か……そんな声に反発するかのようなデータがこちら。
・前走3着内から臨む3歳馬【4.0.0.4】
該当馬8頭中4頭が勝利の“勝率50%”データに該当。好走の勢いそのままに臨む3歳馬にとって追い風となる数字が出現した。
オフトレイルについて補足すると、開幕週に施行されるラジオNIKKEI賞は圧倒的に逃げ先行馬有利。のちのGI馬・フィエールマンですら4角10番手以下から先頭を捉えることはできなかった。そんななか、4角11番手を進んだ本馬は言うなれば”絶望ポジション”。それにもかかわらず大外一気で勝ち切った内容は本物と言えるし、再度の好走が期待できる。
■シックスペンスに浮上の“0%データ”
その一方で、勝ち馬ゼロの“0%データ”に当てはまるのがシックスペンスだ。前走日本ダービーは直線で力尽き、自身初の黒星。1800m替わりなら持ち前のスピードと切れ味を発揮してくれると思いたいところだが、データ面のマイナス材料が浮上してしまう。
・前走馬券外から臨む3歳馬【0.1.0.7】
オフトレイルのデータとの対比で、前走凡走の3歳馬に巻き返しは厳しいとのデータ。このなかには複数の3番人気内馬が含まれていたものの、勝ち切るまでには至っていない。
C.ルメール騎乗で人気上位が予想されるシックスペンス。しかし、持ち時計の裏付けや左回りの良績にも乏しいことから現状は“過剰人気”の側面も否めないだろう。馬券的妙味を考えた時、中心視するにはハードルが高い印象を受けてしまう。
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。