フィーチャーフォン＋iPhoneの2台持ち体制から、Androidをメイン端末に据えて1台持ちとするようになったのは2017年のことでした。それ以来、振り飛車党ならぬAndroid党を自認する筆者ですが、いまだに使いこなせていない機能があります。ウィジェットです。

ホーム画面（のなにもないところ）を長押しすると、ウィジェットのメニューが展開するというのは、遙か昔からお馴染み

　Androidのホーム画面をカスタマイズする機能であり、アプリへの特殊ショートカットというか、特定情報表示窓というか、あるいは「アプリを起動せずに利用するための部品」というか。その意義は理解できるのですが、どうやって使えば便利になるのかが、よく分かりません。

　その昔に考えたのが「電子マネーアプリのウィジェットを1画面にまとめれば、残高確認の手間が省けて便利なのでは？」。ただ実際やってみると、2024年の今でも上手くいきません。モバイルSuicaやWAON、nanacoのウィジェットは、該当部分をタップしないと残額表示されない仕組み。正直これだと、おサイフケータイアプリやGoogle ウォレットアプリを単純に1回起動した方が、画面タップ数は少ないくらいです。

　PayPayやd払いでは、そもそもAndroid向けのウィジェットがありません。LINE Payだと、呼び出すためにLINEアプリのメニューを幾つかタップしないといけないので、ウィジェットとの相性が良さそうなのですが、そうした機能はなし。au PAYのウィジェットはタップで単純にアプリが起動するだけです。

電子マネーや決済関連アプリのウイジェットを並べてみました。でも各ウィジェットをタップしないと、残高は基本的に確認できません。ちなみに右上にあるのはKyashのウィジェットで、表示された瞬間、ノータップで残額が表示されます（タイムラグはあり）

Google ウォレットアプリを単純に起動すれば、主要電子マネーの残高確認は一度にできます。ウィジェットを使うまでもありません

　そんな中、唯一常用しているのがGoogle カレンダーアプリにおける「月」ビューのウイジェットです。1カ月カレンダー状に予定を配置してくれるもので、基本となるサイズは「4×4」。つまりアプリアイコン16個分の配置スペースを使う巨大ウィジェットなのですが、これをホーム画面から左に1回スワイプすれば閲覧できる画面に配置しています。手帳を開いて予定を確認して、何も書き足さずに閉じる感覚に近いといいましょうか。なお、前月・次月の確認もウィジェット上で直接可能です。

Googleカレンダーのウィジェットは2つありますが、「月」ビューは確かに便利。スケジュールの埋まり具合をザッと見る感覚が味わえます

　やはりウィジェットと一口に言っても、その出来や利便性は千差万別。全てが全て高機能な訳ではないので、結局は1つ1つ試してみて、気に入ったものだけ使おうよ……というのが本稿の結論です。極めて穏当なファイナルアンサーが導き出された気がします。

　周囲に目を向けると、ウィジェットはiOSで強化の方向がみてとれますし、Windows 11では後になってから機能が復活しました。これだけ支持が厚いのなら、なにかしら使い道の勘所のようなものがあるのでしょうね。皆さんのご意見を聞きたいところです。

　ちなみに筆者は、本稿の執筆を契機に、Gmailのウィジェットにチャレンジしてみようと思います。もしかしたらプッシュ通知を設定するより便利かも？ メモアプリのGoogle Keepで日々の買い物リストを作っておいて、ウィジェットで固定しておく方法にも若干の手応えを感じました。

今回の原稿執筆に際して色々なウィジェットに触ってみましたが、Gmailのもの（画面上側）はちょっと便利かも

　でも一方で、Google フォトの「人物とペット」ウィジェットは、個人的にどうしても使い道が見当たらない！　もちろん、フレンドやベイビーやラヴァーの尊顔を四六時中浴びるには最適だと思うので、お心あたりの方は一度試してみてはいかかでしょうか。

Google Keepで買い物メモを作っている人にも、ウィジェットはハマるかも？ Google フォトの「人物とペット」ウィジェットは、家族や友だちの写真を撮りまくる人には良さそうですが、筆者的には利用頻度低し