“守れない批判”を覆す3本塁打10打点2盗塁の大暴れ 大谷翔平、衝撃の51-51にNY紙もMVPを断言「ほぼ確定だ」

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このマーリンズ戦での大谷の勢いはどうにも止まらなかった。(C)Getty Images

 キャリア3度目のMVP受賞をグッと手繰り寄せる活躍だ。

 現地時間9月19日、大谷翔平(ドジャース)は敵地でのマーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。衝撃的な活躍を披露し、史上初となる「シーズン51本塁打・51盗塁」を達成した。

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 試合前に期待を集めていた「50-50」どころか、メジャーリーグ史上初「51-51」にまで伸ばした。初回と2回に回ってきた2打席で2度の盗塁を成功させた大谷は、早々とシーズン50盗塁に到達。その後も勢いは止まらず、第4打席からは圧巻の3打席連続本塁打をマークした。

 文字通り手が付けられない暴れっぷり。米メディアやSNSでは「Are you kidding me?(冗談だろ)」の言葉が居並んだ。それほどのインパクトを、“伝説”を作ったこの日の大谷は残したわけである。

 異次元の活躍を目の当たりにし、必然的にMVPの可能性も高まった。これまでは大谷がフルタイムのDHであることから「今年の彼は守れない」と反論が集中。近年のMVP投票で重要となっている指標『WAR』で上回ってもいたメッツの遊撃手フランシスコ・リンドーアを推す声は尽きなかった。

 反発意見が集まるのも無理はなかった。なぜなら、メジャーリーグでは過去に純然たるDHがMVPを獲得した例がなく、守備に就く野手より圧倒的な打力を見せ、投票権を持つ全米野球記者協会(BBWAA)の記者たちを納得させる特大のインパクトを必要があった。今シーズンはリンドーアも打率.271、31本塁打、27盗塁、OPS.836と好成績を収めており、大谷は「50-50」を超えなければいけなかったとも言える。

 そうした中で、1試合で6打数6安打3本塁打2盗塁10打点17塁打という史上初の結果で、51-51のマイルストーンを打ち立てた。さらに“反論”の一因ともなっていたWARもリンドーアを超える「7.7(リンドーアは7.4)」とした。ゆえに米メディアでも「もうMVPはオオタニのもの」という見方が強まっている。

 メッツの地元紙『New York Post』も「歴史的な偉業を成し遂げたオオタニは、リーグMVPをほぼ確定させた。それはケーキにちょっとしたデコレーションを添えたようなものだ」と表現。贔屓球団のヒーローよりも日本の偉才が「上」と断言したのである。

 同紙をはじめとする米メディア内の反応を見る限り、MVPは確定的と言っていい大谷。観る者の想像を越えていく活躍には驚かされるばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]