9月も下旬となると、北海道では山で雪が降り出してもおかしくない時期です。しかし、今日(19日)発表となった最新の1か月予報では、向こう1か月の気温は平年より高い予想となっており、今年も山での雪の便りは平年より遅くなる地域が多くなりそうです。同様に、紅葉の見頃も平年並みか遅くなる予想で、秋の深まりは今年もゆっくりと進む見込みです。

1週目(9月21日〜27日) 一時的に寒気が流入 山での雪の可能性は?

今日(19日)、札幌管区気象台から最新の1か月予報が発表されました。
1週目は、21日から23日の3連休の期間に上空に寒気が流れ込む影響もあり、気温は日本海側やオホーツク海側で平年並みか低く、太平洋側で平年並みとなる見込みです。

今回の寒気は上空1500メートル付近で0〜3℃くらいの気温が予想されており、道北の旭岳など、標高2000メートル以上の山の山頂付近であれば、雪になってもおかしくない寒気です。しかし、3連休中は道南を中心に弱い雨が予想されるくらいで、旭岳周辺で天気が崩れる可能性が今の所低く、初冠雪の観測はない見込みです。

旭岳の初冠雪の平年日は富士山よりも早い9月25日。しかし、9月25日頃からの北海道はしばらく気温が平年よりかなり高くなる見込みで、今日午後には高温に関する早期天候情報も発表されました。旭岳の初冠雪は平年より遅く、10月に入ってから観測される可能性が高くなっています。もし9月中に道内での初冠雪の観測がなければ、今年で4年連続のことになります。

2週目(9月28日〜10月4日) まだ夏日も? 朝晩と日中の気温差には注意

2週目は、天気は数日の周期で変わる秋らしい天気変化となりますが、暖かい空気が入りやすくなるため、気温は全道的に平年より高くなるでしょう。
道内では2019年から昨年2023年にかけて、5年連続で10月になってからも夏日の地点が現れています。今年も10月に入る頃は平年より気温が高くなるため、夏日となる可能性は十分にあり、真夏ほどではなくとも、暑さを感じる日はまだ残りそうです。
しかし、日中に日差しの暑さ、暖かさを感じるような日でも、朝晩は徐々に冷え込みが強まる時期でもあります。特に晴れる日は朝晩と日中の気温差に十分な注意が必要です。

3〜4週目(10月5日〜18日) いよいよ雪の便りや氷点下?

3〜4週目も数日の周期で天気が変わり、気温は全道的に平年より高い予想となっています。山では徐々に紅葉が見頃を迎える所も出てくる見込みですが、引き続き季節の歩みはゆっくりなものとなるでしょう。

しかし、平年より気温が高いといっても、そろそろ道内では冬の始まりを感じさせる便りが届く時期に入ります。
道内で最も平年の初冠雪が早い旭岳では、最も遅い観測となった2004年の初冠雪が10月15日。道内にアメダスが設置された1976年以降で、道内でのシーズン初の氷点下の観測が最も遅くなった2000年でも10月11日には最低気温が0度を下回りました。

また、札幌の平年の最低気温が一桁になるのが10月7日からであるなど、都市部でも次第に冷え込みが強まってくる時期でもあります。秋の深まりが遅くとも油断せず、ストーブの掃除、点検など、冬を迎える準備を少しずつ進めておくとよさそうです。